紅 -クレナイ-の人(34)完 | えりんぎのブログ










~チャンミンside~






ドンジュさんを置き去りにして、途中、車を一時停止したユノさんに助手席へ移動させられ、僕たちは2人、…それこそくっつかんばかりに寄り添っていた。



「…し、知りませんよ。明日、叱られても。」


「……いいよ。どーせ俺の契約は明日までだし?」


「じゃあ、僕が叱られるじゃないですか!」


「全部俺が勝手にやったことなんだから、おまえは関係ないだろ?」


口調はけんか腰なのに、すでに肩と肩は触れていて、…吸い寄せられるようにあなたに傾く自分が恥ずかしい。


宿舎のマンション近く、…あなたは隣のマンションを指差して。


「…実は俺、…あのマンションに引っ越すから。もう、契約したし。」


──は?////


いつの間に!…って、目を丸くさせた僕に。


「あ~!言っちまった///!!」


「本当はさ、…おまえとはこれっきりになるかな、って思ってて。…でも、近くにいたくて、…まぁ、衝動的に?」


「あ~あ/////。…内緒にしておくつもりだったのにな。」


照れ臭そうに顔を背けるあなた。


────すっごい真っ赤、って分かってる?


嬉しくて、…でも、素直になれない僕。


「…寄りによって僕なんかに手を出すなんてありえない、…って、言ってませんでした?」


「…それ、俺じゃねーし。」


「でも、…まさか。って言った。そんな事言っておいて、近くに引っ越してくるなんて、それこそストーカーです。」


なんて言ってる僕も、これ以上は無理ってほど真っ赤な顔。


──はは、…まぁな。ストーカーになる一歩手前だった。


自嘲気味にあがる口角。


ねぇ、ユノさん─────。

僕たち、重なったと思ったら、…離れたり、…本当の気持ちを見失ったり。

少しずつ、…答え合わせをしていこう。

───きっと、真実が見えてくるはず。



「───男って分かってても、一目惚れってあるんですね。」


これは、僕のとっておきの秘密。


「…マジ?…それ、俺?////」


くいっと顔を向けるから、…危ないって、運転中なのに!!…その人の顔を思いきり手で戻す。


「…っ痛て!」


そう言いながらも、にやにやと頬が緩んできて。


「…俺さぁ、結構いいワイン貰って、…今、車にあるんだけど。」


「…ワイン、…僕、好きです!」

お祝いにあけてくれるって事だよな?

期待に目を輝かせば。



「…それさ、おまえのこと、…抱いてからでいい?」




──────//////////////////!!




「…なぁ?」




ってさぁ//////。

「…ろ、露骨、…すぎます。…言い方が////!」



ふふん、ってまたしたり顔。


適わないな、…この遊び人には。


結局、僕も僕で、…嫌じゃないって顔に出ちゃうから。


さっさと車を駐車して、それこそ半分走るように腕を引っ張られて。


部屋にたどりついた時には2人とも息があがっていた。


何をそんなに慌てているのか、…なんだか可笑しくて、…2人して、くくっ、と笑う。


そのまま視線が重なったのを合図に、あなたの唇がおりてきて、もつれるようにソファーに組み敷かれた。


「…そういえば、…俺も、おまえだけは最初から、…なんか、違ってた。」


ポツリ、と。


───ほんとかよ?って、…あの無関心な態度を思い出して疑いたくなるけど。


そういえば、もう無くしたんだろう、って思っていた、あの真紅の羽のメモがどうしてストーカーの手に?…とか、考えれば考えるほど聞きたいことはいっぱいで。


それでも僕の上に覆い被さったその人の、スーツのボタンを外す指先がきれいで見惚れる。


そして、スーツの内ポケットに大切そうに見え隠れした、あの真紅のメモ帳。


…そっと取り出したら、…何か書こうとして、迷ったの?…ボールペンで何度もつついたあと。


───それが、いちばんの真実な気がして、…あなたの背中に、ぎゅっ、と腕をまわした。













fin.




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とりあえず、完結しました(^^)

前回、黒チャンミンについてドバッ、っと書きましたが。

その後、一気読みさせていただいた大好きなブロガー様のホミン小説が、素敵すぎて・・・(//∇//)

萌えに萌えて。

イチャイチャ・・か、書きたい!!と。

明日は、そんなお話。

番外編です。←長いデス。

いつもありがとうございます(^_^)ゞ