~チャンミンside~
ドンジュさんを置き去りにして、途中、車を一時停止したユノさんに助手席へ移動させられ、僕たちは2人、…それこそくっつかんばかりに寄り添っていた。
「…し、知りませんよ。明日、叱られても。」
「……いいよ。どーせ俺の契約は明日までだし?」
「じゃあ、僕が叱られるじゃないですか!」
「全部俺が勝手にやったことなんだから、おまえは関係ないだろ?」
口調はけんか腰なのに、すでに肩と肩は触れていて、…吸い寄せられるようにあなたに傾く自分が恥ずかしい。
宿舎のマンション近く、…あなたは隣のマンションを指差して。
「…実は俺、…あのマンションに引っ越すから。もう、契約したし。」
──は?////
いつの間に!…って、目を丸くさせた僕に。
「あ~!言っちまった///!!」
「本当はさ、…おまえとはこれっきりになるかな、って思ってて。…でも、近くにいたくて、…まぁ、衝動的に?」
「あ~あ/////。…内緒にしておくつもりだったのにな。」
照れ臭そうに顔を背けるあなた。
────すっごい真っ赤、って分かってる?
嬉しくて、…でも、素直になれない僕。
「…寄りによって僕なんかに手を出すなんてありえない、…って、言ってませんでした?」
「…それ、俺じゃねーし。」
「でも、…まさか。って言った。そんな事言っておいて、近くに引っ越してくるなんて、それこそストーカーです。」
なんて言ってる僕も、これ以上は無理ってほど真っ赤な顔。
──はは、…まぁな。ストーカーになる一歩手前だった。
自嘲気味にあがる口角。
ねぇ、ユノさん─────。
僕たち、重なったと思ったら、…離れたり、…本当の気持ちを見失ったり。
少しずつ、…答え合わせをしていこう。
───きっと、真実が見えてくるはず。
「───男って分かってても、一目惚れってあるんですね。」
これは、僕のとっておきの秘密。
「…マジ?…それ、俺?////」
くいっと顔を向けるから、…危ないって、運転中なのに!!…その人の顔を思いきり手で戻す。
「…っ痛て!」
そう言いながらも、にやにやと頬が緩んできて。
「…俺さぁ、結構いいワイン貰って、…今、車にあるんだけど。」
「…ワイン、…僕、好きです!」
お祝いにあけてくれるって事だよな?
期待に目を輝かせば。
「…それさ、おまえのこと、…抱いてからでいい?」
──────//////////////////!!
「…なぁ?」
ってさぁ//////。
「…ろ、露骨、…すぎます。…言い方が////!」
ふふん、ってまたしたり顔。
適わないな、…この遊び人には。
結局、僕も僕で、…嫌じゃないって顔に出ちゃうから。
さっさと車を駐車して、それこそ半分走るように腕を引っ張られて。
部屋にたどりついた時には2人とも息があがっていた。
何をそんなに慌てているのか、…なんだか可笑しくて、…2人して、くくっ、と笑う。
そのまま視線が重なったのを合図に、あなたの唇がおりてきて、もつれるようにソファーに組み敷かれた。
「…そういえば、…俺も、おまえだけは最初から、…なんか、違ってた。」
ポツリ、と。
───ほんとかよ?って、…あの無関心な態度を思い出して疑いたくなるけど。
そういえば、もう無くしたんだろう、って思っていた、あの真紅の羽のメモがどうしてストーカーの手に?…とか、考えれば考えるほど聞きたいことはいっぱいで。
それでも僕の上に覆い被さったその人の、スーツのボタンを外す指先がきれいで見惚れる。
そして、スーツの内ポケットに大切そうに見え隠れした、あの真紅のメモ帳。
…そっと取り出したら、…何か書こうとして、迷ったの?…ボールペンで何度もつついたあと。
───それが、いちばんの真実な気がして、…あなたの背中に、ぎゅっ、と腕をまわした。
fin.
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とりあえず、完結しました(^^)
前回、黒チャンミンについてドバッ、っと書きましたが。
その後、一気読みさせていただいた大好きなブロガー様のホミン小説が、素敵すぎて・・・(//∇//)
萌えに萌えて。
イチャイチャ・・か、書きたい!!と。
明日は、そんなお話。
番外編です。←長いデス。
いつもありがとうございます(^_^)ゞ