日本社会は、人名・地名を あつかう状況で コストを かけすぎである。

 

最大の要因は、漢字、および 訓よみの 存在。

  • 文字の範囲が 事実上 無制限。いちおう 戦後になって 人名用漢字が 施行された。
  • 初見で よめないものが 大量。訓よみが ある 日本に 特有である。
  • 字形への ゆきすぎた 規範意識。「トメ・ハネ・ハライ」の たぐい。たいていは 戦後に 教師たちの あいだで できあがった。ろくな 根拠が ない。参照
  • 新字体・旧字体や 異体字に ついての 知識の 低下。本人の主張する表記に あわせろ、という圧力が つよい。
  • あえて 複雑化して 自己表現を したがる、人々の 性格。まわりと 差を つけたくて、わかりづらい 名前を つける。参照
  • 変換システム。変換キーを おせば たやすく 表示できるから、ことに 現代では、旧字体や むずかしい字を このむ 人が ふえてしまった。参照
  • バグの原因。文字コードの仕様が 煩雑なため、多数の システムで バグが おきている。
戦後、新字体が広く用いられるようになったことで新旧の字体の関係についての一般的な知識が激減し、人名での旧字体使用率も低下した。だが、近年になってパソコンが普及し、どんな難しい漢字でも変換できるようになったことで、再び旧字体の使用率が上昇している。姓氏研究家の森岡浩氏によると、新旧の対応関係は知らないし、手で書くのは大変だが、変換機能で簡単に出せるのならば難しい漢字を使いたいと考える人が増えたためだという。
このように、人名で字体が混乱し、必要以上に旧字体や異体字にこだわる人が増えている現状について、書家の財前謙氏は、「自己愛に満ちた個人の嗜好が社会を混乱させてしまう」(「字体のはなし」 p. 66)と述べている。
どうにかして、人々の感情を 害さぬと 同時に、コストを けずれないか。
 
Allenが 日本を はなれるのが 最速か。
 
とはいえ、日本だけ とりあげるのは 公平な 比較に ならない。どんな 文化圏にも メンドウな 要素は ある。
英語圏は、つづりの 煩雑さに 悪評が ある。人名・地名の ばあいは どう よむべきか 推測が たいへん。米国などでは スペイン語に 由来する 地名も あるため、よみかたの 判断に まよいうる。
Allenが 滞在している フィリピンでは、人々の フルネームは ながい。4つの語から なる。2つが 個人名 (first name)、1つが 中間 (middle name)、1つが 家族名 (last name) である。正式な書類では ちゃんと 記載される。また、つづりを みても、英語と スペイン語の どちらに 由来するか わからないと、まちがった 法則を 適用しうる。
 
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