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私にとって長く消えないやりたい事だったタトゥー。
20歳くらいだと、カッコつけたい盛りだし、
当時の彼氏から"いざ一回彫ったら満足するかもよ。"と言われ
確かに。。と思いつつ月日が流れ、
初タトゥーは27歳の自彫りだった。
並河靖之の七宝焼作品の蝶々。
で、確かに痛くてw🤣
ついでに会社のジュエリーデザインも面白くなっていた時期なのもあり、そこからまた月日が経った。
この間に大阪のスタジオにも行ったけど、徒弟制に疑問があり、やらなかった。
でもタトゥーはずっと頭の片隅にはあった。
いつかは、いつかは、、
なんでかと言うと、
私には結構強烈な確信がタトゥーにはあった。
タトゥーは身体と心のお守りになる。という体感を持った経験があった。
19歳の時、普段は優しげで真面目な男の子と文化祭的なノリの会の時にふざけてボディペイントを背中にがっつりやった。そしたら、
彼が急に態度も変わり自信に満ち満ちていったように見えた。
身体に模様があるだけでこんなに人は変わるのか!と感動した。
あの感覚が、
"タトゥーはその人を守る。"と私の中に確信めいたものをもたらした。
タトゥーが現代アートと結びついたり
伝統美術に取り入れられたり
そんな活動に携わる彫師さんもいるのは知っているけど、
現代アート界にちょっと首を突っ込んでいた
半端な私からしたら、
タトゥーはアートだけど、アート界には絶対向かっていかない方がいいし、絶対受け入れてもらったら良くない。
アングラだから、グレーだから、美しくて
その時代その時代で携わる人が追及できるんだと思う。
タトゥーは、
"身体と心のお守りになる。"
そんな確信を持って臨んだタトゥー、
そして見習いに入り、
現実を突き付けられた。
ただの直線を引くのがなんて難しいのか!
なんと初っ端から私は第一の修行、直線引きに
1ヶ月半かかってしまったのだ。。
この間に、旦那氏のお父さんが急逝してしまったりした。私はそれでも頭の中は直線が引けないことで頭がいっぱいで、
横で号泣する旦那氏から怒られたりした。(あの時はまじごめん旦那氏)
パトロンさんがいなかったらこの初っ端で諦める、という事態もあり得たかなって位に辛かった。。
出しても出しても修正を食らっていた。
私の藝大出のプライド、デザイナーのプライド、全部潰れた。
焦り焦り
この期間は毎晩寝汗をかいて、悪夢で目覚める位には参っていた。
ただ、ある日焦りがピークになった瞬間、冷静にになった。
『あ、もう焦るのやめよう。
もう何ヶ月かかろうが、やろう。』
と思った。そのために全振りしたんだから。と。
そこからである。
おそらく何かの力みが抜けたのか
何か感覚を掴んだ気がした。
スッと引けるようになった。
ここからやっと嫌なループから抜けた気がする。
後から他の人に聞いたら
直線引きは、みんな1ヶ月はかかる。1番辛い。と。
あー私だけじゃなかったのかw🤣
でもこの直線引きで、独学ではわからなかった部分がだいぶ明快に分かってきた。
なんて面白い。。。!!!
辛いけど面白いのだ。
針が、入っていく瞬間も
拭き取った後の色が入った皮膚の美しさも
楽しいのだ。
修行はやっとここから始まって行った。
自分の作品でないものを彫る厳しさの面白さ。
ハマるしかなかった。
続く。
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