チェコ旅行のところで書いた本のご紹介です。

「プラハの春」「ベルリンの秋」と2冊ありまして、どちらも春江一也さん著です。
「プラハの春」が、タイトルのとおり1968年前後のプラハの春を取り上げたもので、
「ベルリンの秋」は1989年のベルリンの壁崩壊までを書いたお話です。
2冊セットですね。

プラハの春は、著者が外交官としてプラハ(だったかな)に駐在していた時の
実体験を元にしているだけあって、かなりリアルです。
当時の社会的背景や、権力構造、そして何より共産主義に立ち向かう人たちの
怒り・哀しみ・心の叫びが、読んでてすごく良くわかりました。
社会主義ってこんななのね。。と考えさせられます。

ただ歴史を書いてるだけではなく、そこに恋愛を絡ませてるので読みやすさ
倍増です。
日本人外交官と東ドイツの反体制活動家女性という許されざる恋の結末は。。
とっても切ない気持ちになりました。
(↑写真は2人が待ち合わせをしたカレル橋 の現在の様子)

ベルリンの秋はその続編で、傷心で日本に戻った主人公が、再び東ドイツへの
赴任を命じられ、そこでかつての恋人(↑)の娘と再開するという。。
こっちはベルリンの壁崩壊までなので、社会主義体制が徐々に崩れ去っていく
過程が、これまたリアルに書かれています。

どちらかというとプラハの春の方が面白かったので、チェコに行ったときには
けっこう感動してしまいました。

ちなみに2冊とも恋愛が絡んでくるのですが、
プラハの春は母(外交官より10歳くらい年上?)
ベルリンの秋は娘(外交官より15歳くらい年下?)
ってな感じで(しかも2人とも超美人という設定)、これも実体験だとしたら
ちょっとモテすぎじゃないですか~という突っ込みは入れたくなりました。
どこまでがフィクションなんだろうか。。

ラブロマンスというよりも、歴史の本という感じで私は読みました。
オススメです。
読んだらぜひプラハへ~