デニス・テンが突然この世を去ってから、2年が経った。
昨年の一周忌には追悼セレモニーとアイスショーがあったけど私は行けず、今年はコロナウィルスの影響でそう言ったイベントの話は聞いていない。今日はデニスの事を思い出しながらいつもの休日を過ごそうと思っていた。
が、昨日起こったことでこの日がまた違う意味を持ってしまった。
昨日、ペアスケーターのエカテリーナ・アレクサンドロフスカヤさんがこの世を去った。20歳の若さだった。平昌五輪代表のフィギュアスケーターの死はもうこれで3人目だ。
同日、日本では俳優の三浦春馬さんが亡くなった。彼もまだ30歳だった。
報道されている内容の限りでは、今回のスケーターと俳優の死はデニスの時とは意味合いが違う。でも、前日まで亡くなるなんて全く思っていなかった人が、これから先まだまだ長く続いたはずの人生を突然終えてしまった点では同じようにショックだった。
どれだけ才能があっても、成功してても、お金があっても、本人が幸せを感じられていなければ意味がない。例え本人が幸せで誇りを持って毎日を生きていても、それが突然断ち切られることもあるのだ。
正直言うと私も生まれるか生まれないかを選択できるのならば初めから生まれてこない方を選びたかったと思っている人間だ。でも自分でそれは選べない。欲深い私は生きている限りは目の前に欲しい物ややりたい事が溢れているから、その為に時間が足りなすぎてまだまだ人生終わらせるわけにはいかない、と、今は思っている。
でも、心身のバランスが崩れた時にそう思えるかはわからないし、日々生きたいと思っていても突然それが叶わなくなる時が来るかもしれない。それは誰にでも起こりうるのだ。
だから今、この日に、やりたいことが出来ていることに感謝したいし、そう思えなくなった時には早めに対処したい、と思う。
そして、今やりたくてやってること、例えばロシア語の勉強とかドンブラの練習とか、スケート…は、今はコロナの影響でできてないけど、それらと繋がってるデニスへの感謝は忘れない。どれも上達が遅い上に努力もしきれない自分に対して嫌悪感を抱くこともあるが、教科書を開ける環境である、ドンブラを触れる環境であることへの感謝も忘れないようにしよう。
デニスや、今回報道された方々だけでなく、私達が知り得ることのない何処かで突然この世を去った方、そのご家族や近しい方々へ哀悼の意を表します。そしてどうか、心のケアを最優先していただけますよう。