前回のブログの続きです。

ここは、札幌芸術の森、
この青い舞台状の作品は
Sprouting Gardenに出展中の
藤沢レオさんの作品「Sculpture of scene」です。

レオさんはどのような思いで、この青い青いステージを
お作りになったのでしょう。

この緑に囲まれた森のなかに
ひときわ目立つ、青。
何の青なのだろう。

その周りで、舞踏が繰り広げられたのです。

2014年9月6,7日
樽前arity+レジデンスプログラム
田中康晃 「自然と共に染める」
出演者:矢萩もえみ、清水フミヒト 鈴木拓矢(6日のみ)

青いステージの向こう側から登場したのは、
矢萩もえみさん。
田中さんが、雪の降る中染めた、雪とのコラボの着物をまとい、
まるで雪女を思わせる、もえみさんの白い肌と
着物と、
青いステージ。
あれは、流氷だったかもしれませんね。
静を感じさせる踊り。
立ち姿の美しいこと!
(ご本人様のFBから頂きました)


次に登場は、清水フミヒトさん。
長くて太い縄を森の奥から下げてきて、
青いステージに載せた。
彼の着物は、波打ち際で波と共に染められたという。



その力強い動きは、漁夫のようで、
青いステージは荒波寄せる北海の海か。



彼の体に巻きつく縄は、人間の原罪を思わせ、
絡まりつく苦しみは、人の持って生まれなせる業か、



その向こうには、男を惑わすと言われる、
悲しい雪の女王、雪女が森の木に語りかけていて。
彼女の上にだけ雪が舞い、
彼女の周りだけ、凍てつくような寒さがあって。


このうねりに荒海の唸りまで聞こえてきた。

この青いステージは、
森の中の、
青空を映す水たまり、
さらさらと流れる小川、

雪女の悲しい涙の結晶、
漁夫の生命の叫び、

森なのに、森でない空間に圧倒されながら、
あっという間の1時間でした。

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立ち寄らせて頂いた
樽前の空はどこまでも碧く、
果てしなく続く平原は、ちょっと懐かしくて、
私は遠い昔に回帰させられてしまった。

懐かしい風景、
懐かしい人々、
懐かしい心。

別に北海道生まれじゃないけどね。
そういう気がしたってこと!
エへへ

ゲージュツの秋、
北海道のオサカナは絶品でした。
ごちそうさま~。

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