ブログの筆を置くにあたり、さりげなく好きだった記事を5つセレクトしました。基本的には過去記事をそのまま、あるいは少し短く再編集して再掲し、最後にオリジナル記事にリンクを貼る構成です。
良かったらオリジナル記事に飛んでいただいて、当時のコメント欄も併せて懐かしんでいただくのもよろしいかと思います。(オリジナル記事にコメントを頂戴していた方には、ペタでご挨拶に伺いますネ!)
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ラストセレクション・1 「穴と箱」 2011年2月11日
テレビの取材記者だった頃、ニュース取材とは別にドキュメンタリーで海外に取材旅行に出る機会も少なくありませんでした。
今も変わらないのか、その後近代化を遂げたのか?最も閉口したのは、中国のトイレ事情。皇帝の絹織物が渡来したルートを辿る番組取材で1ヶ月ほど中国大陸を縦断していたある日…
三国志だったか、水滸伝のふるさとだったか
いにしえのたたずまいを残す村に立ち寄りました。田園風景の撮影のためだったと記憶しています。
もちろん海外取材にはコーディネーターがいますし、現地ガイドも「わが村をおおいに宣伝してくれ」とばかり、下にも置かぬ対応ぶり。その時の取材陣は、私と男性カメラマン・音声係の3名。
ひととおりの撮影を終えて、男性カメラマンが「ちょっとトイレを借りたい」と申し出ると…
「どうぞ!!」と指さすのは広大な大地!
壁も「ついたて」も何もない所に、穴が3つ掘られているだけ!取材時間の都合もあり、みんなで後ろを向いてかわりばんこに…
などと悠長なことも言っていられなかった取材日程。
私たちスタッフ3人は、(今にして思えば、3人の取材陣が来ると聞いてご丁寧に3個の穴を用意しておいてくれたのか?)
黙って並んで、用を足したのでありました…。コーディネーターも現地ガイドも、「そんなの当然」という顔をしておりました。
大地の穴でなく、せめて箱の中でしたかったものです…。
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オリジナル記事はこちら 。