空が夜明けとともに明るくなり、オレンジ色の太陽が登ると、光線がぱあっと差し込み、暗い空が紫から青色に変わります。太陽礼拝は、朝陽が登るとき、そして太陽が沈むとき、太陽を讃えてそのほうを向きながら行われてきたと言われています。その時間帯は、とても神聖な時間だと考えられていたようです。大地にしっかり立ちながら、太陽の光に向かって手を伸ばし、大空を見上げ、太陽の恵みのひとつである空気、呼吸とひとつになる12のポーズは、Surya Namaskara ( Sun salutation ) 、太陽礼拝といわれる、ポーズの流れです。
おなじみの太陽礼拝はそもそもはどんなものなのでしょう?
Surya は 太陽の神さま、または太陽そのものを指します。太陽の神さま Surya は太陽の馬車に乗って、7頭の馬、または7つの頭に分かれた馬がその車を引いている様子として描かれています。7の数字は虹の七色や、七つのチャクラの色を表しているそうです。

太陽の神さまには12の名前がついていて、伝統的にはその名前をひとつひとつ唱えながら、行います。12の名前には太陽の質や意味が込められています。
1. Om Mitraya Namah ( The friend of all ) すべての友
2. Om Ravaye Namah ( Praised by all ) 皆に讃えられる者
3. Om Suryaya Namah (The guide of all) すべてのものを導く者
4. Om Bhanave Namah ( The bestower of beauty) 美を授ける者
5. Om Khagaya Namah ( The stimulater of the senses) 感性を刺激する者
6. Om Pushne Namah ( The nourisher of all ) すべてを育む者
7. Om Hiranyagarbhaya Namah ( The creator ) 創造する者
8. Om Marichaye Namah ( Destroyer of disease ) 病を破壊する者
9. Om Adityaya Namah ( The inspirer ) 活気を与える者
10. Om Savitre Namah ( The purifier ) 清める者
11. Om Arkaya Namah ( The radiant ) 光り輝く者
12. Om Bhaskaraya Namah ( The illuminator ) 明るく照らす者
12のポーズは同時に、冬至から始まる季節の移ろいを表します。
また、過去を浄化してカルマのバランスをとる、宇宙の大きなサイクルや時間軸とも関係しているようです。
太陽は光や熱、暖かさ、作物、大気の流れ、雲、雨、季節の変化をもたらします。そしてその光は、すべてのもののエネルギーとなります。Surya (太陽) Namaskara (礼拝、讃える→ " the divine in me honors the divine in you ")は、恵みをもたらす太陽を讃えるのと同時に、自分の中にある太陽の質を見出すことでもあります。また、光はものを見えなくする闇を照らし、無知から、何かに気づいていく道を照らす、という意味も込められています。
たまたま知ったのですが、昨日はSurya が世界を照らし始めた日、Suryaのお誕生日、Ratha Saptami という日で、断食をしたり、長寿や健康、繁栄などを願ったりするそうです。(Hindu Calendar より)
