最後に横になるポーズ、シャバーサナについてです。
Shavasana (Savasana ), Corpse Pose
Corpse は死体という意味です。屍のポーズとも言われます。
聞いた感じ怖い名前ですが、死というと、毎晩の睡眠は小さな死の体験と聞いたことがあります。なので赤ちゃんや子どもは、眠りにつく瞬間に小さな恐怖心があり、眠いときに泣いてみたり「いっしょにいてよぅ」と言ったりして、そばにいる人にだっこしてもらったりいっしょにいてもらって、安心して眠りにつくそうです。
シャバーサナは、練習で筋肉を使ったり、伸ばしたり、身体をツイストさせたり逆さまにしたりしたあとに、その緊張や疲れをゆるめ、身体を整えて回復させるたいせつなポーズです。
シャバーサナのときは、気持ちよすぎて眠りに落ちてしまったりしますが(わたしも不覚にもよくやります)、なるべく眠りに落ちずに意識をとどめておいて、全身がリラックスできているか丁寧に観察するのがよいとされています。そのためには、心地よい姿勢をとり、意識を身体に向けていきます。それぞれの身体の部分がリラックスできているかスキャンしていき、力や緊張をほどいていきます。
身体がリラックスできたら、今度は意識を呼吸に向けます。呼吸がゆっくりになって落ち着くと、脳の神経も穏やかな方向へシフトしていきます。さらに身体を動かしていたときにフル稼動していた、酸素を送るシステムや血液の循環などがスローダウンしていき、最小限になります。そのため身体、神経、呼吸がほんとうに休まり、気持ちも穏やかに静かになって完全にリラックスした状態になります。
◯完全なリラックスがもたらす効果は、
中枢神経をやすめ、気持ちを落ち着ける
不安やストレスからの解放
不眠の解消や、眠りの質の向上
頭痛や疲労を和らげる
感覚が冴える
◯特に女性に
感傷的になったり、怒り、イライラ、疲れなどを和らげ、少し気持ちがやわらかく静かになるのを助ける
腰や骨盤の不快感を和らげる
身体や身体の機能を整える
シャバーサナが終わって、身体の右を下にするのは、心臓を守るためであるのと同時に身体の右側を下にすることによって左の鼻の穴の通りがスムーズになります。身体をアクティブに動かす練習は「陽」、左の鼻を通る気は「陰」なので、そのエネルギーのバランスをとるという考え方もあるようです。