女殺油地獄

オフシアター歌舞伎 @寺田倉庫

 

 

高校時代の恩師である先生からのお誘いをいただき、

オフシアター歌舞伎を観ることができました。

 

演目として何となく知っていたものの、前知識として調べ

てみると、無軌道な男の女殺しと周辺の人との関係を

描いた世話物語として300年も前に人形浄瑠璃として

初演されたが、評判乏しく上演されないままで、歌舞伎と

して上演されるようになり、大評判になったと。

 

確かに、、、見せ場である、どろどろの油まみれになって、

狂気に満ちた与兵衛が、お吉を追いかけ回し、

無残にも殺めるその生々しい様子は、人形ではなく、

人間で表現した方が、色々迫りくるものがあるのだと

感じました。

 

そのおどろどろした見せ場を、オフシアターとして新鋭の

舞台での表現は、とても新鮮で見入ってしまいます。

ステージは正方形で四方を客席が囲み、舞台セットも

ほぼ無し。油まみれの様子も想像のみ。

それなのに、とてもおどおどしい。

なんとも言えない不気味な空気。

 

流石は、中村獅童さん。

 

わずか90分という短い上演にも関わらず、引き込まれ、

魅せられ、ものすごく感情が揺さぶられた時間でした。

 

あらすじとしては、人間の醜い欲望の成れの果てを表現

するというシンプルなもかもしれません。

でもそこには、本来人間が誰しも心に潜めている、

虚栄心や、快楽主義、自己顕示欲、依存症、、、様々な

要素が邪悪の塊りが一気に爆発してしまった末の行動で

人間はそれだけ弱いものなのだと。

 

上演後に、先生は私に、

 

「与兵衛の両親は、お金があっても夫婦で慎ましく、

寄り添って生きているのに、その価値観が理解出来なか

った与兵衛との違いだろう。」

 

と、言葉を掛けられました。

きっとそこには深い意味が沢山込められていて、

 

鎧の中の人物をきちんと見よ。

 

と言われているようでした。

 

五月晴れの風が心地良い天王洲の運河沿い。

この光景は、また一つ、人生の教訓を享受していただ

いた大事な時間となりました。

 

昨日よりも、今日が素晴らしい日となりますように。

 

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