ソナム家の奥さん、カミさん。ソナムさんはエベレストビューホテルで働いていて、たまにしか帰ってこない。

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標高3,780mにあるクムジュン村。私のネパールの家族が住んでいる場所だ。初めて訪れたのは2年前。Ama Dablam View Lodge(アマダブラムビューロッジ)を経営するソナムさん一家。

誰が出てくるだろうとドキドキしながら、ロッジの敷居をまたぐ。ソナムさんの奥さん、カミさんがキッチンから出てきた。なんだか2年前の続きが始まったかのように、まるで変わりない。

「よく帰ってきたわね!今回はいつまでいるの?」

たくさんのトレッカーたちが立ち寄り、旅立って行く中で、私のことを覚えてくれていたことが何より嬉しかった。3日間の疲労は喜びとなって昇華した。

一つ残念だったのが、とても仲良くしていたキッチンコックのジャズさんがいなかったこと。

「ジャズは今シーズン、アマダブラム遠征のコックでベースキャンプに入っているの」

変わりにラムさんという小柄な人がキッチンに立っていた。彼もまたフレンドリーで親しみやすい。

今日は私がこの家でどのような生活を送っているか紹介したいと思う。
 


まず、7時前に起きる。というより、6時頃から「カランコロン」とヤクがつけている鐘の音や、ヤクを先導する人の雄叫びで目が覚める。



                   ツァンパ

朝食は、だいたいツァンパという、きな粉味のオートミールのようなネパール食を頂く。家族はラーメンを食べたり、ツァンパだったり日によって違う。

ここでの会話はだいたい天気のこと。

「今日も天気が悪いわよ」とカミさん。天気が悪い=雨が降らないという意味だ。



              ちょろちょろ水で洗濯中


食べ終わったら、歩いて10分上がった寺院の近くに公共水道があるので、そこへ洗濯をしに行ったり、水を汲みに行ったりする。
今年は雪と雨がほとんど降らなかったそうで、村全体が水不足。おまけに、地震によって村の水を管理しているところが壊れてしまったそうで、一つの蛇口に多くの人が水を求めて列をなしている。

私も列に並んで、おじさんたちに怒鳴られながら、なんとか水をもらい、洗濯し、干し終わるともう昼前。

 

昼編へ続く

ERIKO