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家の外に出ると、濃いガスで海さえ見渡せない状況であるが、島の反対側は晴れているという情報が入ったので、昆布を上げることになった。どう見てもこの天気で島の別の場所が晴れていると思えない。
半信半疑で空を見ながら車を30分走らせると、みるみるうちに晴れ間が広がった。紀夫さんが沖から上げてきた昆布を切り、東側を頭にして見事に並べていく。1本(100m)の作業は、ものの10分もたたないうちに終わる。この手際の良さとチームワークにはいつも感心しっぱなしだ。
島の場所によって変わる天気を不思議に思っている私に、「ダシカゼ(南西)が吹くと南側は曇っていて、反対は晴れるのよ」と百合子ママが教えてくれた。
この島の人たちが天気を読むときに大切にしているのが、風である。私が鈍感なだけかもしれないが、島の人たちはいつでも風がどの方角から吹いているのかが分かる。
風にはそれぞれ独特の呼び方があり、私たちが普段使う、南風、北風などとは言わない。例えば、東風=ヤマセ、南風=クダリ、北風=シモカゼ、北北西の風=アイタバといったように島の言葉で表現するのだ。細かい方角の風でも判断でき、雲の流れ方と山の様子を見て天気を読むのだ。同じ人間、日本人であるのに、こうも自分と違う。自分も風を感じれることができたら、どんな気持ちがするだろうと羨ましい気持ちになる。
朝7時に一仕事終え、家に戻る。一休みして午後からは、利尻高校を訪問した。今年の秋から、マクドナルド奨学基金支援の会主催で、2名の生徒たちがアメリカに短期留学研修へ出かける。今日はその説明会で、生徒さんたちにアドバイスというとおこがましいが、私の海外経験の話をさせてもらった。そのことは明日のブログに書きます!
明日も3時に起きて、弁当作りと昆布干しがんばりまーす。
ERIKO