稚内から利尻までの船内 こんなリラックスできる船みたことない
7/22
これまで海外でやってきた定住旅行。今年から初めての試みとして、国内での暮らす旅を始めることにした。島の連なりからなるこの国を客観的に、そして一日本人として見つめ直してみたいと思う。
その国内定住旅行の最初に選んだのが、今日から滞在する北海道利尻島である。どうして、利尻なのか。それは私の出身地である鳥取県と関係している。明治時代、因幡衆と呼ばれた多くの人々が鳥取から利尻へ移住した。移民史に詳しい、鳥取県敬愛高校の小山校長先生からその話を聞いてから、ずっと興味をそそられていた。
また、鳥取の伝統行事になっている麒麟獅子が利尻へ伝わり、島でもその行事や祭りが行われるようになり、利尻と鳥取県は文化的友好関係を結んでいる。ちなみに麒麟獅子とは、キリンビールのシンボルにもなっている龍のような架動物である。そんな理由から、国内初めての土地を利尻島に選んだ。2週間の滞在だが、人々の生活を自分の体で感じたい。
東京の暑さと街や人が疲れた気だるさとさよならして、羽田から稚内へ移動し、そこからフェリーで利尻へ到着した。稚内まで飛行時間1時間半。あっという間に着いたというか、着いてしまった。フェリー乗り場行きのバスに乗り込む。
「今日はお客さんが少ないから、荷物好きなところに置いていいよ」
気さくな運転手さんが、私の北海道の印象の良さを決めてしまった。人はその土地で誰とどう接するかで、好印象に思ったり、自分とは縁が薄いかもなどと思ってしまうものだ。
稚内から約1時間半で利尻島へ着いた。迎えに来てくれた佐藤さんは、“ようこそ利尻島へ ERIKOさん”と書いた紙を、可愛い娘さんと一緒に持って出迎えてくれた。また新しい旅が始まる。
ERIKO