左:ヤリさんと右:ヤリさんの同僚


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 家族のヤリさんの職場にお邪魔した。彼が経営する会社は、屋内の空気システムを設置する仕事だ。ヘルシンキ中心にある高級土地のアパート工事を見学させてもらった。工事現場で働く人たちの雰囲気はどの国に行っても変わらないと感じるのは私だけだろうか。女性に対して腫れ物に触るように丁寧に接してくれ、話かけると照れくさそうにする。オフィスには裸の女性の写真が貼られていたが、それも共通するのではないだろうか。しかし、毎日チリやホコリの舞う環境での作業は本当にタフだ。途中、みぞれが降りだしたので、見学も早々に移動した。

 


                    かもめ食堂の中


 お昼ご飯は日本で有名なフィンランドの食堂、「かもめ食堂」で取った。かもめ食堂は、小林聡美演じるサチエが、ヘルシンキで食堂を営むという話の映画。来ているお客さんの半分は日本人で、内装は実際に映画で観たものとは随分違った。「いつもランチ時にここへ来るんだけど、日本人でいっぱいなのが不思議でしょうがなかった」とヤリさん。日本人旅行客が祖国を感じられるちょっとした憩いの場にもなっているのかもしれない。

 かもめ食堂を後にし、ヤリさんがエチオピアの名誉領事のところへコーヒーと取りに行くと言うので、一緒に同行させてもらった。30年近くフィンランドに住んでいるというエリアス・サブレ名誉領事は、エチオピアについて色々話してくれた。私がアフリカ大陸について無知なのが恥ずかしいが、エチオピアはアフリカ連合の本部が設置されており、とても治安が良く、ヤリさんとアンネさんが訪れた時は、夜中一人で歩いても全く平気だったという。未知の領域を少しばかり覗いかのような新鮮な気分だった。エリアスさん、美味しいクロワッサンとコーヒーご馳走様でした。


エチオピアの旗について説明してくれるエリアス名誉領事

 

 夕方はスイミングプールとサウナへ出かけた。日本風に言うとすれば、温泉が付いているプールのような感じである。サウナで汗を流してプールを泳ぐというのをひたすら繰り返し、施設を出る頃にはヘロヘロになっていた。一体泳いだのいつぶりだろうか。明日筋肉痛にならないことを願って、就寝。

ERIKO