カンクンのビーチ


7/10

 カンクンから2時間半、Interget航空で、首都のD.F(メキシコ・シティー)へ飛び、乗換えをして、オアハカ州のウアトゥルコへ到着した。
カンクンの国内線の空港はたくさんの人で溢れている。荷物の重量が少々オーバーしていたが、カウンターの若いお兄ちゃんは苦笑いをして見逃してくれた。私はいつも荷物を預けるときは男性スタッフのカウンターにしか行かない。少しでも出費を抑えるためこれまでに培った知恵である。






 飛行機から見下ろすD.Fは、“密集”という言葉がぴったりの、建物で覆い尽くされた大都市だった。
30分遅れて出発したウアトゥルコ行きの飛行機からは、雪を被ったトールカ山とその奥にさらに高い山が見えて興奮した。

 からぶき屋根のデザインでできたウアトゥルコの空港から、バスターミナルまで移動し、滞在する家のあるプエルト・エスコンディード行きに乗った。
予習が苦手な私はいつものごとく何も調べていないので、人を頼りに手探りで目的地へ向かう。人助けに長けた人たちばかりのラテンアメリカだからこそなせる方法である。




              ウアトゥルコの空港


 バスの中は地元の人たちだけで外国人は一人も見当たらない。ここに来てやっと自分がメキシコにいるのだと実感する。なんせタクシーの値段も3倍以上違う。
カンクン周辺は素晴らしい景色や遺跡もあるが、観光地として整備されすぎていてメキシコらしさはない。

 途中バスに乗り込んでいた物売りのおばさんからハラペーニョ入りのサンドイッチを買って食べた。メキシコは辛いものをよく食べるが、ポテトチップスにまでチリソースが入っているのには驚きである。

 山道をくねくね曲がりながら、
2時間後にプエルト・エスコンディードに到着した。
ここでお世話になるディマールさん一家は、日本で友達だったメキシコ人の友人であるホルへ・フルヤから紹介してもらった。

 「実は昨日から旦那の母が来ていて、ゲストルームが空いてないから、ここでも大丈夫かしら?」

 通された部屋はからぶき屋根が付いたおしゃれな屋上。部屋というよりむしろ野外である。しかし専用のバスルームも付いていて風通りもよく、蚊もいなくて開放的。ベッドの横のテーブルには、「
Bienbenida Eriko」(ようこそ、エリコ)とお花のシールが付いたメッセージが水と一緒に添えてある。

 疲れてはいたが、メキシコや彼らのことについて知りたいことがたくさんあったので、夜遅くまで話をした。まるで以前から知っている人達のようである。
しばらくホテル滞在が続いていたので、久しぶりの家族にホッとする。遠くで雷が鳴っている。

 外の風に当たりながら眠るなんて、グレナダ振りだっけ。



☆El plato del hoy☆今日のご飯



ポジョ・ピビル 鶏肉とフリホーレス(豆)とご飯 お肉は少しピリカラでご飯ととても合う