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 白いカーテンから入ってくる強い太陽の日差しで目が覚めた。ガラパゴス島3日目は、サウスプラザ島を訪ねる。
この旅で私が訪れている島々は、サンタクルス島近辺だが、大体1日に
12つの島というペースなので、ガラパゴスを良く知ろうと思えば半月はかかる。今日のツアーで一緒になった人達も大体15日~20日くらい島々を転々としているようだった。



               アシカの赤ちゃん達


 サンタクルス島の船乗り場から1時間10分。ウミガメやマンタのジャンプを眺めながら、サウスプラザ島に到着。北と南2つに別れたこの島は、ガラパゴス諸島で最も小さな島であり、たくさんの種類の生物を見ることができる。ノースプラザ(北)は科学的な目的で使用されており立ち入ることはできない。
ボートで島へ着くと、アシカの赤ちゃんの大群が仰向けになってお腹を出したり、ジャンプしたりして気持ち良さそうに泳いでいる。
遊歩道に沿って散策を開始するとさっそくサボテンの下で餌が落ち来るのを待っているイグアナに出会った。サウスプラザ島は、陸と海を行き来することができるハイブリットイグアナが生まれた場所であり、最も多くのリクイグアナを見ることができる。現在確認されている新種は、
4年前に見つかったピンクイグアと呼ばれる種類で、まだ調査が進められているのだそうだ。




            イグアナ 右:メス 左:オス


 イグアナの子育ては約23年の月日がかかるそうで、メスのみを育て、オスは親に捨てられたもの同士が集まるオスのコロニーの中で育っていく。またオスのコロニーのある場所は食料も少ない。
アシカの油でツルツルに光っている岩場を歩く。崖まで出ると、遠くでマンタがジャンプしているのが見えた。ガラパゴスには
2mのモビレ(ヒレマンタ)や8mを超すハミルトンと呼ばれるマンタを見ることができる。今はちょうど繁殖期でたくさんのマンタに出会う。マンタが飛ぶなんて初めて知った。







木になったサボテンの黄色い花、赤と黄色の草花の絨毯とその向こうに見える緑と青の海。これほどたくさんの色がありながら全てが見事に調和し、一つの風景として人間の私がそれを見つめている。きっとイグアナやアシカの視点からは全く違った世界が見えているのだろう。ガラパゴスの島々はその1つ1つがまるで別世界である。





 昼食を取りながら1時間ほど移動し、本日のシュノーケリングスポットである、プンタ・ガリオンで船を降りた。岩場を潮の流れに沿って泳いでいく。みんな上手に浮いているが、私は恐怖心からかなかなか浮けずに今日もライフベストを装着して泳いだ。近くでアシカが泳いでいるのが見えたときは弱冠パニックになりかけたが、無事に船に戻ることができた。

 ホテルのプールサイドでは人とアシカ、鳥が思い思いに楽しんでいる。町には明かりが付き始め、海の向こうでは太陽が沈みかけている。



               プンタ・ガリオン島

ERIKO

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