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 コトパクシ登山へ出発する。ルク・ピチンチャから下山してから喉が痛むが熱はまだ出ていない。
Reina Victoriaにあるレンタルショップでガイドのウィリングトンさんと待ち合わせをした。ブーツを借り、運転手のクリスチャンの運転でヤナウルコへ行った時と同じ道を走る。



        村で売られていたクイ(モルモット)


 コトパクシ公園に入る前の小さな村で今日のご飯を買う。ウィリングトンさんはベジタリアンで、ご飯とアボガドを探しに行き、私は表でクイが売られている店でエビチャーハンを買った。

 コトパクシ公園までは
2時間位あったかと思うが、緊張していたためか、あっと言う間に着いてしまった。私は普段滅多に緊張することがないため、たまの緊張は吐き気さえ起こしてしまう。

 コトパクシは雲に隠れている。どうして今回の登山がコトパクシなのか。それは彼女の持つ赤い土の色と白い雪、そして見事なまでの三角形が美しさと色気を感じさせたからだ。
山は往々にして“女性”であるが、エクアドル最高峰のチンボラソは男性の山である。相性は人それぞれだが、私は大体男性との方が何でも相性が良い。女の神様であるペルーのシナカラ山では痛い目にあった記憶がある。
『大体コトパクシは女性の方が相性がいいよ』
ウィリングトンさんは私の緊張を察してか意識を紛らわそうとしてくれる。

 コトパクシ登山は旅出発前からの夢で、事故で怪我をした足は正直言って完治はしてない。朝晩はまだ痛みがあるし、まだジャンプもできない。
しかし、事故のせいで夢にまで見たコトパクシを諦めることはやはりどうしてもできなかった。登頂できなくとも登れる限界まで試してみよう、自分の体でコトパクシを感じよう、そう決めたのだ。

 コトパクシはケチュア語とアイマラ語の混合で“
Cuello de la Luna”(月の首)という意味を持つ。エクアドルでは2番目に高い山で、標高5,894m。(Wikiでは5,897mと出るが、現地のガイドさんたちは5,894mと証言)
高さで言うとアフリカ最高峰のキリマンジャロと同じくらいの高さである。違うのは、キリマンジャロは数日かけて高度に順応しながら登るのに対し、コトパクシは
4,800mから一気に1日で頂上に登る。
活火山で近年では
2003年に活動の記録が残っており、エクアドル政府はそれを隠していたが、アメリカが公に発表している。




       車で行ける最終地点 標高4,600m



 車で来られる標高
4,600mの所で下車し、ブーツを履いて4,864mのホセ・リーバス小屋へ向かう。フランス人の若い観光客がはしゃぎながら上から滑り下りて来る。火山砂は柔らかく、深く沈み込むブーツを上げる足が重たい。1時間ほどで山小屋に到着する。小屋の中は、今夜山頂へ向かうアメリカ人25名の団体でいっぱいだった。



             5,000m地点の氷河


 村で買ったご飯を食べ、ブーツで歩くのを試すため、氷河が始まる手前の5,000mまで上がってみる。ウィリングトンさんが石やルートの説明をしてくれる。そのお陰で気が紛れ呼吸が整い、あっという間に到着した。
間近で見るコトパクシはあまりの美しさに鳥肌が立つ。
夕方には雲が晴れ、ルミニャウイ山、シンチョラワ山、パソチョア山、アンティサナ山が見渡せた。
日が沈み出す
6時には寝袋に入り就寝。明日は夜中の12時に山小屋を出発する。


                 アンティサナ山


         夕方に顔を見せたコトパクシ山


ERIKO