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グレナダ最終日、2012年最後の日。ここには約2ヶ月の滞在となった。
真夏のクリスマスは家の近くの孤児院へクッキーをプレゼントしに行き、後日、子供達におりがみを教えさせてもらった。訪問の詳しい内容は来月の日本海新聞のコラムに掲載される予定だ。
ふと眺めたパスポートのグレナダのスタンプは当初の予定だった5日間分の日数しか書かれておらず、慌ててイミグレのオフィスを訪ねると不法滞在となっていた。表情一つ変わらない威圧的なオフィサーにはひどく怒られたが、75EC(US$28)の支払いを終えると何事もなかったかのように解決した。
カリブは出入国の審査等が妙に厳しい。これまでの国のように一度入国したら何ヶ月までOKというわけにはいかないのだ。
旅が始まる前は聞いたこともなかったカリブの島“グレナダ”。ここではこれまでで一番多く外国人と出会った。
南アフリカ、シリア、ロシア、トリニダード。その人達の多くは、希望してここへ来たというより、様々な偶然が重なってこの島へ来た人達が多かった。
島国には国境がない。どの国とも地上の繋がりを持たない分、独特の雰囲気を持っている。私も島国で生まれ育ったわけだが、周りを海に囲まれているということが改めて特殊な環境を作るのだと思った。
島国はしかし、周りの島となんらかの共通点を持ちながら存在している。
人間が決めた国や領土というものさしで見えづらくなってしまっている大切な繋がりがあるのではないかと思う。
カリブの中では一番治安が良いと言われているこの土地の人々はのんびり温かい国民だった。
そして2ヶ月間滞在先としてお世話になった、グレナダ唯一の日本人でセント・ジョージズ大学の講師をして働く日本人の白江さんと奥さんのサチさん、ガーナから来たエマニエル。こんな秘境ともいえる場所で、頑張っている同国の人に出会えたこと。そして怪我をしていて不自由な私を何から何まで面倒を見てくれた彼らには、感謝という表現では賄えないほどのありがとうの気持ちでいっぱいである。
大学で生理学を教える白江先生
グレナダに到着した日、滞在先が見つからず路頭に迷い、翌日に交通事故に遭った。
端から見れば運が悪かったと思われるかもしれないが、私は今回のことでずいぶんと強くなった。今まで分からなかった人の気持ちに寄り添えるようになった。それだけもとても得した気分であるし、私に必要なことであったとつくづく思う。
何より嬉しかったのは、私の旅を応援してくれる人達からは『神様からのプレゼントだ』というようなメッセージをくれた方がほとんどだったと言うこと。私は素敵な人達に囲まれていたのだ、そう感じた。
これから始まる旅後半、日本から離れた場所で生きる人達の生き方を伝え、それが誰かの心に届き勇気や元気になるように、たくさんの生きる人達や自然の姿を伝えていきたいと思う。
※ 関係者の皆様へ
先日お送りした新しい日程表に変更が出ました。明日から渡航する予定だったドミニカ共和国の滞在先の方とのスケジュールが合わなくなり、急遽バルバドスに6日まで滞在した後、入国となります。色々と変更が多くご迷惑をおかけしておりますが、何卒ご理解宜しくお願いします。(ドミ共以降は今のところ変更ありません)
Desde mañana iba a viajar a República Dominicana pero había inconvenientes. Así viajará a Barbados hasta el 6 de enero. Luego voy a llegar al R.D. Muchas gracias por su comprensión.
ERIKO