
在トリニダード・トバゴ日本大使館 手塚大使の挨拶
11/1
11月という数字を見て、日本はもう秋が深まって来た頃かと思った。
こちらにいると体や目で感じられるような季節の変化は全くない。ラジオからは陽気なパランというスペイン語のクリスマスソングが流れ、デパートには厚着をしたサンタクロースとツリーが飾ってある。
10月31日と11月1日は、トリニダードでは慰霊祭の日。1年に一度これらの日にお墓参りをする。
『慰霊祭の日は天候が変わる』マーナさんが言った通り、昨日の夜は大雨が降った。雨というより、滝が流れているような水量だった。これまで見た中で、最もダイナミックで見事な雨だった。
在トリニダード・トバゴ大使館から招待して頂いた、アニメ上映会に参加するため、大使公邸へ向かう。
このアニメ上映会は、現地の人達を対象に行われた。
大学で日本語を勉強する学生達は、公邸の入り口で一人ずつ大使夫妻に日本語で自己紹介していた。トリニダード・トバゴには日系社会は存在しないが、若い学生達が日本語を学び、お辞儀をしながら挨拶する姿に胸がじんとなった。
日本のアニメを見た後は、トリニダードのアニメを鑑賞し、鏡開きが行われ、レセプションパーティーへと移っていった。
テーブルが同じになった新聞記者のマルコスさんらと世間話をしていたが、こちらの人は南米では笑ってもらえないレベルのちょっとした話でも笑ってくれる。
自分でも知らないうちに、いつでも笑い獲得のチャンスを狙っている南米の人たちに揉まれて鍛えられたのか、マルコスさんは私の話にいちいち腹を抱えて笑った。
トリニダードはイギリス領ということもあるのか、真面目な人が多い。
時間に遅れたらきちんと謝るし、大体の人に秩序がある。
曖昧な表現が少ない英語という言語のせいもあるのか、私が会った人は有言実行な人達ばかりで、『~しましょうね』と軽く話しただけでも、きちんと連絡を取り合うし、やり遂げる。
家に帰ると、協会のドミトリーはたくさんの人アメリカ人で溢れていた。明日から彼らが行うプロジェクトのために来たのだと言う。マーナさんと2人きりだったのが一気に賑やかになった。
手塚大使と御夫人 左の方はトリニダードで有名な料理人の方ですが、名前を忘れてしまいました・・・
ERIKO
ERIKO