今朝は寒さで目が覚めた。サンパウロは0℃だそうだ。

 ライスの従兄弟のおばさんのヴァニャさんが美容師だということで、切りたかった髪を切ってもらうことにした。
子供を預けに、旦那さんの実家へ向かう。彼女曰く、旦那は一人息子でお舅さんからの風当たりはきついという。その辺りは万国共通なのだろう。

 『いつもの感じで』が通用しない断髪には相当気を使う。
ヴァニャさんは、私が気にしているのを察して、はさみを入れる度に声をかけてくれた。仕上がりはとても気に入っている。痛んでいた部分約10mをバッサリ切った。
支払いの時、細かいお金がなくて困っていると、『髪型は何日がしないと自分が気に入っているか分からないものだから、後日でいいわよ』
こんなにお客の気持ちが分かる美容師は初めてである。
私はすでにとても気に入っていると言って、両替をし、35レアル(日本円で約2000円)を渡した。

 ライスはひっきりなしに友達や家族を紹介してくれる。
キヨスコで働く、腕にぎっしりタトゥーが入った逞しい女性は、
『噂で聞いていたよ』と言って、店のガラスケースに入っていたトゥルファ(チョコレートのお菓子)とコーヒーをごちそうしてくれた。
店には、先日知り合った彼女の友達が何人も出入りした。
知らない町で既に知っている人達と会うというのは不思議な感覚である。

 お話好きの従兄弟を訪ねると、彼は息する間もないほどしゃべり続けた。
質問もしてくるが、答えきる前に彼の話が始まってしまう。
私は彼に典型的なブラジルを見た気がした。

 お昼ご飯は隣の町のIperó(イペロー)という、ドン・ペドロがブラジルで初めて産業を始めた小さな町へ行った。ボイトゥバよりもこじんまりしていている。
計り売り会計のレストランで、シュラスコやフェジョア(豆)など、ブラジル定番料理が並んでいた。

 ライスとは以前からお互いを良く知っているということもあり全く気を使わない。子供のオムツ替えや、お風呂に入れたりするのも気軽に頼んでくる。だた、食器を洗うとなぜが、『エリコはお客さんなんだから洗わなくていいから!』と声を張り上げる。
皿洗いの方が、オムツを替えるより随分と楽なのだが・・・笑

 夜は毎日恒例の集会が開かれ、ぐずる子供を必死であやす家の主をよそ目に、大勢の友達たちが来て、飲んで、騒いでは帰っていった。
明日は週末、一体どうなるのだろう。



恒例の夜の集会。みんな好きな時に来て、好きな時に帰って行く

ERIKO