
ギザギザの板が付いていてとっても洗いやすい
9/10
ブラジルの手洗い洗濯はクリティバの家族だけではなさそうだ。
末永家にもしっかりとした洗濯板の付いたタンクがある。洗濯用の大きい石けんを洗い物にこすり、水と一緒に泡立てながら洗う。
ブラジル式の洗濯が結構楽しくてかなり気に入っている。
駅構内はきれいで電車の本数も頻繁に通っている。電車の中のTVはサッカーのニュースが流れている。
ユミコさんは駅で隣を歩く人と気軽に話を弾ませている。
『日本は知らない人と話さないのよね?ブラジルはみんな話すのが当たり前だから、楽しいでしょ?』
ユミコさんは60才とは思えないほどキャピキャピしている。
サオ・ベント駅の出口を出ると、卸売り屋の店がずらっと並んでいる。
日用品やアクセサリー、パーティーグッズまでなんでも揃っている。
メルカードは博物館を思わせるような外観で、肉、野菜、果物屋が陳列し、2階にはレルトランがある。
『えりちゃん、アサイ知ってる?』健康食品の果物であるのはなんとなく知っていたが、アサイジュースを飲むのは生まれて初めてのことだ。
味は少し甘みがあって果肉が入っているのかと思うほど喉ごしがしっかりしていて本当に美味しい。
ココナッツやマンゴスティンなどブラジルの色んな種類のフルーツを味見した。
昼ご飯は日本人街のリベルタッジで日本食を食べた。日本で食べる味とほとんど一緒である。
地下鉄の乗り方や駅までの行き方を覚えながら家に戻り、夕方はブラジル鳥取県人会を訪問した。
鳥取県の移民の歴史などについて、鳥取県敬愛高校高校の小山先生や公文書館の方々に話を聞かせてもらってからもう半年が経つ。
ブラジル入国なんて随分先のことだと感じていたのに、あっと言う間にその時が来た。
会長の本橋幹久さんとお会いし、ブラジル県人会についての説明や会館内を案内して頂いた。
入り口には立派な鳥取の地図が貼られていて、カラオケのできるサロンや、ダンススペース、日本語教室の部屋や全国の県人会で唯一の日本式の庭もあった。
庭には大山キャラボクが植えられていて、庭を見ているだけでも不思議と鳥取県の空気を感じられる。
明日の夜から鳥取村のあるアリアンサを訪問する。
ERIKO