クリティバの中心地

 パラグアイの真夏のような気温から、一気に冬の気候に逆戻りしたせいか、体調を崩してしまった。扁桃腺が見事に腫れてしまったので、昨日は1日体を休めた。
家族の人達は薬を買いに出てくれたり、とてもよくしてくれているが、到着した次の日から心配をかけてしまって申し訳ない気持ちである。

 今日はポルトガル語を教えている学校をいくつか訪ね、情報収集をした。おばあちゃんのルシアさんと、娘のガブリエラについてきてもらい、説明を聞いてもらった。
初めてバスに乗って町の中心へ出かけた。クリティバは、世界的にも公共交通機関が意図的に構築された町であることで有名である。
地下鉄はないが、バスが地下鉄のような駅の作りになっており、交通の便が非常に良さそうである。ビ・アルチクラードと呼ばれる3両の赤いバスに乗って移動した。


  ドーム型のバス停 バリアフリーの設備も充実している



 町を歩く人達は、黒人や白人、黄色人種など様々で、多国籍のアメリカへ来たような気分がした。
ルシアさんの従兄弟が働く英会話教室で、ポルトガル語が習える場所の情報を色々聞いたが、語学学校のような場所はクリティバにはないと言われ、変わりに外国人向けにポルトガル語の授業を行っている大学を紹介してもらった。明日の朝、さっそく行ってみようと思う。





 夕方家に戻ると、Café da tarde(午後のコーヒー)と呼ばれる朝食のような食事が始まった。ブラジル(場所によると思うが)の食事は1日4回。
昼ご飯の後には、マテ茶を飲む習慣もある。
ブラジルのマテ茶は、粉末のように細かいお茶葉で、マテの入れ物も大きい。味はアルゼンチンやパラグアイのように強くはなく、ほんのり抹茶の味がする。他の国と大きく違うのは、マテセットを持ち歩いている人を見かけないことだ。




               昼食後にマテ茶を飲回す


 久しぶりに言葉が通じないもどかしさを味わっている。相手の話すことは大体分かるが、こちらから何も言い返せない。
新しい町、違った文化、初めての言語。
人間が理解するという行為を、どれだけ言葉を通じて行っているかを痛感する。
しかし、知らないということが、私にとっての大きな原動力となっていることも事実であり、世界を体験しようとすればするほど、自分の無知と遭遇し続ける。

ERIKO