今日はお前たち家族の10回目の命日
午後2時46分に防災無線で黙とうを呼びかけていた
前の日遊びに行って、昼飯ご馳走になって、次の日こうなるなんて考えてもいなかった
娘夫婦とお前の孫3人は高台が近くて助かったのが、せめてもの救いのような気がした
「お父さんが見つかったようなの、一緒に行ってくれない?」
お前の娘から連絡が来たのが何日後だったのかさえ覚えていない
眠っていたお前は穏やかな顔をしていたっけ・・・・
「間違いないですか?」警官に聞かれ「ハイ」としか言えなかった
ひと時泣いた娘も「見つけてくれて、きれいにしていただいてありがとうございます」
丁寧に警官に頭を下げていたっけ
何年後かも覚えてないけど、孫3人連れて買い物に来てた娘と偶然会ったんだよ
見ると・・・・お腹が大きい!「なんだ?便秘か?食べ過ぎか?」笑いながら聞くと
「アハハ!恥ずかしい!仮説で暮らしてても4人目って出来るんだね!」だと
「良かったじゃないか!とうちゃんに似た子だったら良いな」
「お父さんには似なくて良い、頑固者になったら困るもの」
もうあの時の子は年中さんか年長さんになってるんだろうな
彼岸にお参りに行くついでに、新築祝いと誕生祝いしてくるかな?
娘夫婦もお前が会ったことのない4人目の孫と上の3人の孫も元気だよ
一番上のお姉ちゃんは中学生、ダンスを一生懸命しているらしいぞ
お前のいる世界はとっても良い所だって誰かが言っていた
誰にとっても良い世界だって、それが証拠に誰一人帰ってこないじゃないか。だって
あまりに良い場所だから誰も帰る気にならないらしい
そう言えば短気なお前も帰ってこないってことは、やっぱり良いところなんだろうな
いずれ俺も行くから・・・・・
待っててくれなくても、いずれ行くから。。。。。。。なっ!