解いても解いても難題は次から次へと降りかかってきて
あ、これ先週やった問題だ、とわかっていながらも
また同じところでつまづく。
知識と記憶が結びつかない。
どちらかが足りないのか、どちらも足りないのか、そもそも結び付けるための努力が足りないのか。
それならば問題は紙の上でも脳でもなく、自分の心にある。
要はやる気がない。
そうやってずるずると無駄に月日と塾代を費やし
膨らむ体重と迫る当日にようやく気づき、やる気を出したときにはもう遅かった。
そんな受験生だった。
浅はかだったのだ。
数ⅡBの押し寄せる公式なんて、社会の荒波に比べれば、対したことではないのだ。
あの頃は、こんなに辛いことはないと思いながら、数字と記号を藁半紙に書きなぐっていたけれども。
あぁ本当に浅はか。
そして可愛いらしい。
きっとあれは、忍耐を培うための訓練だったのだ。
社会の苦行ともいえる、グレーゾーンの中を渡り歩く為の必須アイテム『忍耐』。
残念ながら、もともとのレベルが私は低すぎたみたいだけれど。
そういった意味で、その無駄な公式は無駄ではないよ、と受験生に言ってあげたい。
百も承知と言い返される。