オペラ座の怪人の配信を観たあと、夜はこちらの朗読劇を配信で鑑賞しました。
「VOICARION ⅠⅩ 信長の犬 」です。
配信のマチソワ☀️🌙


藤沢文翁さんの朗読劇は、昨年『Mr.Prisoner』で初めて観ましたが、ストーリーが本当に素晴らしくて感動しました。
そして、出演者のお芝居、音楽や美術の美しさ、すべてにおいて上質な朗読劇。
一気に藤沢朗読のファンになりました!
今年の2月末には『女王の客室』も観に行った。
幻の初日をまさかの最前列で観れたこと、本当に奇跡でした。
ブログは書きはぐっちゃったけど、こちらもまた素晴らしく、いいお話だったなぁ…。

大好きな藤沢朗読作品。
『信長の犬』とはどんなお話なんだろう?と今回もとても楽しみにしていました。

2時間半の濃厚なこちらの朗読劇。
いや〜こんなに泣くとは思わなかった。。
ぼたぼた涙がでた。自分でもビックリ。
見終わったあとは目が腫れてしまったし、ティッシュの山が出来ました。

愛犬とお別れした経験と重なって、涙をこらえきれませんでした。
生で観れなくて残念と思っていたけれど、これは配信で(家で)良かったかもしれない。
周りを気にすることなく心のおもむくまま泣いて、作品に没頭できました。

資正と瑠璃丸のやりとりに、
ルキフェルと瑠璃丸の会話に、
信長がルキフェルを資正の元へ行かせた思いに、
自分と照らし合わさるところ、解るなぁって共感するところ、そうだったのかなぁって思うところ、たくさんあった。
『わしを撫でる資正の手が…』のくだりは、まさに私も同じことをしていたから、すごく当時を思い出しちゃった。
『そばにいなくても、心はずっとそばにいる』
瑠璃丸の言葉が響きました。。。

舞台を観てこんなふうに心が揺さぶられてこんなに沢山泣いたのっていつぶりだったかな、とか思いました。
最近は、淡々と仕事をして帰宅して寝てまた仕事して…って繰り返しで、こういうこと、なかったな。
エンターテインメントはやっぱりいいな。
舞台はいいな。
大きな感動と満足感に包まれました。
配信とはいえ、至福のひとときでした。

キャストみなさんのお芝居に胸を打たれ、演奏や照明に衣装、本当に素晴らしい、どこを切り取っても上質な朗読劇だった。

やっぱり藤沢朗読さいこうだなぁ。
大満足です✨😭😭😭✨
またひとつ、好きな作品が増えました。
藤沢朗読 初、帝国劇場上演 誠におめでとうございます!



キャストさんのことも。
藤沢朗読のおもしろい&好きなところは、キャストが日によって変わるところ。
ミュージカル観劇みたいに『役者が変われば作品・役の感じかたがかわってくる』という楽しみかたが出来る。
(アニメでは同じ役を色んな声優が演じることは基本ないから、これはかなりレアだなぁとも思う。)
自分の好きな役者さんの日をチョイスして観ることも勿論のこと、何度か観て、役者さんの役の捉え方、作品・役を違った角度で毎度楽しめるというのは観る側はとてもおもしろいですよね。
…と言いつつ、私はまだ『同じ作品を何回も観る』という行為を藤沢朗読ではやったことがないのですが。。。
観る前は『何回か観よう!好きな声優さん沢山出演してるし🎵』と思っていても、1回目を観終わった後には『これ以上の最高のキャストはいないんじゃないか…』と思うほど満たされてしまう。
きっと各組がそうなんだと思います。
最高だね。

今回も好きな声優さんが沢山出演されているなか、9/6 team 礼 を選んだ理由は。
なんと、今回おのゆーさんがキャスティングされてるからだ〜〜〜!!!!
キャスト発表を見たとき、もう歓喜だよ。
変な声出たよね。

藤沢朗読におのゆーさんがまた出演してくださることが私の夢だったので、とても嬉しくて嬉しくて、この日を待ちわびていました!
私がファンになる前に藤沢朗読に出演されていたみたいなのだけど、CDも絶版になってしまって聴けなので、今回の出演は本当に嬉しかった。夢が叶った😢✨ 


小野さんの役は、岩付城の犬好き戦国大名。
太田資正(おおた すけまさ)。
正直この人物を知らなくて😅知らないまま観たんですけど、でもこの作品は歴史ではなく戦国絵巻なので、事前準備がなくても楽しめました。

みなさん本当に素晴らしかった。。。
観て良かった。
印象に残ったことなど、感想を。

信長の犬/諏訪部順一
犬役ってどんな?と思っていたのですが、この作品では犬役は喋ります。でも、それを普通の人間は理解が出来ない。信長と資正だけが犬の心を理解することが出来る、という設定。
諏訪部さん演じる白いボルゾイである信長の犬は、誇り高く品があり、主人思い。諏訪部さんの声にピッタリだった。
信長に出逢った頃、資正に出逢った頃、秀吉が訪ねてきた頃、、、と歳を重ねた声色の使い方が見事でした。そしてそれを瞬時に切り替えられる…声優さんってやっぱ凄い…!

織田信長/朴 璐美
ただただ、ひたすらにかっっこいい!!!!
魔王の風格があり、余裕があり、美しく、まさしく月のように光輝いていました。秀吉が憧れてしまうのも納得。
言葉数を沢山、というわけではないのだけれども、一声一声に重みがあるというか。
人を惹き付けるカリスマ性のようなものを感じました。ぱくろみかっこいいよおおお。
そして、信長とはまた別役で資正の母役も朴さんが演じられていて。
女性のたおやかなその声にビックリ!
朴さんは信長のような男性役の声のほうが聴き馴染みがあったので。
全っ然違う人だった!!すごい!!!

明智光秀/大河元気
生真面目で頭が良く育ちの良さがでてる光秀。
であるが故に、心の弱い部分も見えて…。
ちょっと悲しい気持ちになりました。
元気くんこの役合ってた。
後半、光秀とはまた別役で風魔小太郎として出演。
この子は、、、憎たらしいな(笑)多門が腹が立つのもわかる演技っぷり。
二役の切り替わりがお見事でした!

豊臣秀吉/山口勝平
最高か。もうね、最っっっ高!!!
勝平さんが秀吉なのか?秀吉が勝平さんなのか???役を演じるっていうかもうご本人ですよね?なレベル。秀吉がそこにいる感。
いや〜山口さんは子供のころからずっと聴いてきた大好きな声だけれども、これが『役者 山口勝平』だ!とまざまざと見せつけられた感じ。
心の光と闇の表現の純度…。そして孤独の哀しみ。
立ち居振舞いも見事で本当に素晴らしい圧巻のお芝居でした。自分の出番でないときは役者さんは座っているのですが、その座り方でさえ秀吉だった。朗読の枠を超えていたような秀吉だった。
これから鑑賞を考えている方、勝平さん秀吉公を全力でオススメします。これは観た方が良い…!

太田資正/小野友樹
『犬バカ大名』『犬大輔(いぬだいふ)』と周りから呼ばれる程に犬好きな大名。だけど戦いにおいては全くの無能。
…ではあるのだけど、肝は座っているというか。
秀吉が信長の犬をくれと言ってきた時には、資正は『嫌じゃ』『犬は物ではない、命じゃ。』くれと言われて渡せるものではない、と、天下人相手に臆せずキッパリ答える。普段はそうではなくても、時折見せるピリッとした空気に『犬バカ』ではあっても『バカ大名』ではないことを感じる。
戦いには向かない人かもしれないけど、その人間性が光っている素敵な犬大名。小野さんの演技がとてもナチュラルで、小野さん自身と資正は似ているのかもしれないなーと思いながら観ていました。
犬好きなところも、愛情たっぷりなところも一緒だもんね🐶ニッコニコでわんわんたちと野山を駆け回ってそうな資正でした。この役似合うな〜!
泣きのお芝居はもう…素晴らしかったな。。。
さすがです、おのゆーさん。
本当に泣いてたように私は見えました。

瑠璃丸・千利休/井上和彦
資正が飼っている老犬、瑠璃丸。和彦さんの瑠璃丸はチャーミングで包容力があって、資正のことを心から愛していて資正もそうで…。
人間と動物にもお互いの信頼関係ってあると私は思っているんですけど、まさにそれでした。瑠璃丸にはたくさん泣かされた…。瑠璃丸って名前もいいね。白い毛並みが月夜に照らされて、瑠璃色になるから瑠璃丸。資正がつけてくれた名前らしい。
資正とのもふもふタイムには笑った(笑)
資正『瑠璃丸ぅ〜!ほ〜らほらうるるるる〜!(お腹なでなでなで)』
瑠璃丸『ぬぁ〜!そこ、そこ〜!はふはふ!🐶』
ってやつ。何回か出てくる度に笑うし、わかる(笑)
千利休は関西弁を話す和彦さんに新鮮味を感じつつ(初めて聞きました)、信長といた時の穏やかな時からどんどん状況が変わっていき苦悩する姿には胸が締め付けられた。。

野口多門/梶裕貴
資正とは主従関係でありながらも、乳兄弟ということで怒るときは『すけまさ!』と名前を呼び捨てで呼ぶ(笑)
戦事がてんでダメな資正に変わって有能な軍司であり、資正のお目付け役。いっつも、すけまさー!すけまさー!って怒ってるけど、資正と多門の間には主従関係を越えた二人の絆があり、熱かった。『そばにいなくても、あいつの考えていることはわかる』多門かっこよかった…!
そんな固い絆で結ばれた二人を、小野さんと梶くんが演じるのは最高なコンビだなと思った!!
正直、キャスト発表を見たときは仗助くんと康一くんじゃーん🎵とか思ってたんですけどね😅
全然ちがう、資正と多門だった。
資正には多門が必要で、多門には資正が必要なんだろうなと感じさせるお芝居。二人の阿吽の呼吸で素晴らしいコンビだった。
梶くんやっぱりお芝居がうまいなぁ。
こういう、しっかりした役、ナチュラルで似合いますね。



藤沢朗読は音楽朗読で、観客の気持ちの盛り上がりに寄り添うように音楽が流れる。
バンドに和楽器が入っていたの、素敵だな〜。
キャストさんのお芝居と、音楽と、繊細な衣装に素晴らしい舞台美術。
朗読ってシンプルに物語とそれを読む人がいれば成り立つものだけど、そこにプラスαが加わることで、観客の想像力がもっと豊かになる気がします。
キャストは衣装を着ていますが、それはキャラクターのコスプレでなくて。観客ひとりひとりの中でそれぞれのキャラクターが出来上がっているのだと思う。そういう、想像させてくれるタイプの朗読が私は好きなので、藤沢朗読には本当に楽しませて貰っています。

信長の犬、他の日にちもそれぞれ素敵な時間なんだろうなぁ。
今回、中井和哉さんが出演されているのがめちゃ気になっています…!昔、中井さんにハマってた時期がありまして〜15年前くらいかな。中井さんの信長の犬、ぜったいかっこいいでしょ。
山ちゃんも気になる。山ちゃんの瑠璃丸もさぞや素敵なんだろうなぁ〜。
小野さんと同じ役を、安元さんが演じてるのも気になる。この二人、普段なら役かぶらないよね。
平田秀吉も気になるな〜!
キリがありません😅
どうしても観たくなったら、後日配信で観ることにします。

信長の犬の次は、来年また女王の客室が公演される予定なのですよね。
その時には、劇場で生朗読を体感できたらいいなぁ。