オペラ歌手 大山大輔さんのモノオペラ
クラップ~最後のテープ~
千秋楽観に行ってきました。
感想??備忘録??日記??
みたいなのをカキカキしてみます。
レポではないです…m(_ _)m
まず・・・劇場の「あうるすぽっと」まで池袋駅から歩いたのですが、迷子になった\(^o^)/
サンシャインの近くだからと思ってヨユーこいていたのだけど、初めて行く場所はよく調べないとイカンなと反省。
東池袋駅からならちょう近いんですね。
そんなこんなでご一緒させていただいたブロ友さんとランチ♪
劇場向かいのフレッシュネスバーガーも覗いたのですが、満席。大山さんのブログ効果かな(笑)
食べたかったよー、大山バーガー。
(そんな商品はございません)
(あったらちょうボリューミーそう)
おとなしくステーキ屋さんであえてのハンバーグ食べました。
モグモグしながらクラップへの期待高まる。
開演30分前くらいに向かってもヨユー。
指定席だからね!へへへ!
黒づくめの男性と思ったら、あっ、角さんだ。
自然光で見る角さんが新鮮すぎる。
ブロ友さんとお会いし、劇場のある2階へ~。
ブロ友さん方とお会いする。
なんかスゴいわくわくしてきた!
劇場のキャパ300。
客席はしっかり角度ついていたので観やすい。
前の人の頭気にならない。
大山さんがご用意してくださった席、観やすくてちょうど良かった^^
このくらいの小劇場ってなんか好き。
舞台セットそのまま丸見え。
前の方に行ってまじまじ見たかったけど、そんな時間はもうあまりなく。
ボッカッチョでフィアメッタを演じていらっしゃった富田沙緒里さんと席が近くてちょこっとお話させていただきました。
可愛いおなごには癒されますなあ^///^
デレデレしてたら開演時間の合図。
舞台感想まで長いな。
でもこの舞台前後の時間もひっくるめて観劇の楽しみなのです。
オペラ クラップ~最後のテープ~。
こちらは「ゴドーを待ちながら」で知られるアイルランド人作家サミュエル・ベケット(1906-1989)の戯曲を元に、オペラ化したものです。
マルセル・ミハロヴィチ(1898-1985)が1961年に作曲。
あらすじはこんなかんじ ↓
69歳の誕生日を迎えた老人クラップが、長年の習慣通り、この1年の回顧をテープに吹き込もうとする。彼はまず30年前のテープを引っ張りだして聞いてみる。と、満39歳の彼が、その1年の回顧を吹き込むにあって《10年か12年前の》テープを聞いてみた感想を語りだす。母の思い出、女性の思い出、懐かしき日々…。しばらくすると、彼は新しいテープを取りだし、録音に取りかかる。
出演者はバリトン 大山大輔さんお一人です。
そんなオペラあるんですね~モノオペラっていうんだそーです。
大山さんずくし。全部、俺!ですね。
上演時間は1時間10分。
舞台上は薄暗く、セットはまさにあのチラシの世界。
客席の方に開くひきだしが2つついた小さなテーブルが中央に。
テーブルの上には、マイクロフォンつきのテープ・レコーダー。
本棚。本がびっちり。
今まで録音したテープのリールが入っているのだろう番号がふられているボール箱が乱雑にたくさん床に。
壁は煉瓦造りで、その壁に日本語字幕が投影されていました。
基本的に暗~い雰囲気ですが、その壁をつたって上を向くと傾斜のついたガラス窓に照明が当たってキレイでした。
まず・・・舞台セットが素敵!!
そう思いました。
一気にばっと目に入ってくる情報でなんとなく色々想像できるっていうか。
その世界に入り込むためには舞台美術、照明って大事だなぁなんて思いました。
あああ~やっぱり近くで見たかった!
この本棚にはどんな本が並んでいたのかな?
クラップの本も入っていたのかなー。
下手には指揮者と4人の演奏者。
【ピアノ】鈴木慎崇さん
【クラリネット】中秀仁さん
【ファゴット】依田晃宜さん
【パーカッション】若鍋久美子さん
【指揮】濱本広洋さん
角さんと濱本さんが同じ空間にいらっしゃるというなんか不思議なかんじ(笑)
オペラ座指揮者さん~。
なんというか、不思議な音楽で、クラップの世界を醸し出していました。
そして、大山さん。
舞台は5分おしで始まりました。
舞台中央ちょっと上手よりのドアから大山さんが登場されました。
最初は台詞がない。
大きな溜め息をつき、ポケットをさぐり、封筒を取りだししまって、鍵の束を取りだし目の前に翳してみて一つ選び出し、ひきだしを開けてリールを取りだし元へ戻し鍵をかける。
もう片方のひきだしを開けバナナを取りだし、舞台下手端まで進み出てバナナの皮を剥き、足元に皮を落とし、バナナを食べながら行ったり来たり、すると皮を踏んで滑り(じーちゃん大丈夫かいな?!と心の中で突っ込みました…)、皮を舞台から客席へ落とす。
テーブルに戻りしばらくして、またひきだしからバナナを取りだし、皮を剥き、今度は皮を客席に投げ込み、バナナを口に入れたがそれを食べずにチョッキのポケットにバナナを突っ込む。
せいいっぱいの早さで舞台奥の暗闇の中へ行き、コルク栓を抜く音。
古い帳簿をもって明るいところへ戻ってきて、座る。
・・・というこの台詞のない冒頭部分だけで
なんかもう!!
すごい!!!
何がスゴいって大山さんの演技!!
オペラだけれど、演劇的なのです、このオペラ。
そういった趣旨のオペラシリーズのVol.1が今回のクラップ~らしいのですが、これからもこのシリーズに大山さんに出てもらいた~い!
溜め息のつき方、だらんとした両腕、曲がった背中、震える手(年だから?アル中?)、歩き方、、、所作から表情からおじいちゃん!
あーゆーおじいちゃんいるよねっていう。
そしてこのメイク!
終演後にお写真を取らせていただいたので載せます。
掲載許可いただきましたm(_ _)m

濃い~けど、結構ざっくりと、線っぽいんですね。
この写真だとなんとなく大山さんがメイクしてるね~ってわかるんですけど、舞台上で薄暗く照明が当たると、目元は窪み頬骨が出て痩けて見えたんです。老人のお顔。
もう別人!!
大山さんの演技とメイクスゴい。
最初から最後まで大山さんに見えなかった。
出演者の名前を知らずにこの舞台を見たら、あの人誰なんだろー?ってかんじ。
たぶん大山さんだと気づかないな~わたし。
知ってても大山さんに見えないんだもん、スゴい!
それくらい<大山さん>ではなく<クラップ>だったのです。
扮装姿も良かったなあ。
登場された時、
あ。足首チラ見せだ。意外と細いのね~
とかどうでもいい所に目がいったりもしたけど(^^;)
そして、声の出しかた。
69歳→特にしゃがれた声
39歳→それとは明らかに違う声
となっていたので、どんな声の演じわけが聴けるのかなー?と楽しみにしていました。
このオペラ、ほとんどがテープの声なのです。
大山さんの生歌を聴けるのは少しだけ。
そのテープの歌声は若々しい。
でも、いつも聴く大山さんの声ともまた違うのです。
39歳のクラップの声なのです。
30年前のテープ、それは39歳のクラップが10~12年前29~27歳のころのテープを聴いた感想が録音されています。
その独白を聴いて、同じところで69歳のクラップが笑ったり、咳こんだり。39歳のクラップの声とはまた違うクラップの声なのです。
幅広いというか・・・さっきからスゴいしか書けませんが本当にスゴかった。
こんな本気の(あ、いつも本気でしょうけど今回更に)大山さんを拝見出来る機会に恵まれたことに感謝しました。
なんか、かっこよかったです、大山さん。
見た目じーちゃんなんだけど。
そんな大山さん、舞台美術、音楽、作品の力に魅了されあっという間に時間が過ぎました。
最後の39歳のクラップの影がスッ…といなくなる演出もいいなと思った。
このお話の内容は・・・・難しい。
でもなんか好き。
読むより観たほうがよりこの作品の世界に浸れるかなと思いました。
絶妙な(間)は自分のペースで読み進めるものとは違うし、頭の中の想像のクラップとはまた違う、目の前で生きている呼吸あるクラップに逢えますから。
舞台ってやっぱりそこが魅力的だなー。
本もいいんですけどね。
うまく言葉に出来ない、だけど、そこには何か感じるものがありました。
うまく言葉に出来る努力をしろや!って話なんですけどねwwwレポだと思ってこの記事見ちゃった方ごめんなさいm(_ _)m
終演後は大山さんとお話させていただいたけどやっぱり頭の中パーンでまともに話せなかったです。いつも通りだね!
髭on髭って仰っていたのと、お稽古中バナナ何本食べたんですかっていうどーでもいい質問をしたことは覚えているよ……
あ。
そーいえば、クラップとテープにはこんな意味があるそうで…

クラップは便秘なんです。
だからバナナ食べてる。
他にも、フランス語では《リール》にあたる《ボビーヌ》が女性名詞にあたるとか。
ちょこちょこと、へぇ~なことが書いてありました。
観劇後はブロ友さんと楽しいひとときを過ごさせていただきました♪
デザート盛り合わせ、のち、パンケーキをいただきながら。

はーしあわせ(*´▽`*)
みなさまありがとうございましたm(_ _)m
そして

日本初演おめでとうございました!