エネルキー

 

 いや「エネルギー」のミスタイプではなくて。

 

 お金とエネルギーって似ていますよね?

 

 充填されると力が出る、みたいな感じが。

 

 ためしに海外の文献をさらってみると money を energy になぞらえたものはそこそこあるようで。

 

 ここ数日このことを考えていたのですが、物理でいうエネルギーという概念を応用して、それと似ているけれどハッキリ違う概念を使うといろいろなことがスッキリ説明できるようになるぞ??\(^o^)/ と、気づいてしまったのです。 

 

 まず「エネルギー」という子供でも知っているこの概念が産業革命前には地上に存在していなかったということを考えたことはありますか?

 

 物質単体をいくら観察したところで、エネルギーを発見することはできません。ここには思考の転換があります。

 

 まずデカルトやライプニッツあたりが「今でいうエネルギーみたいな概念」を思い付き、その概念を人類が洗練させていった結果、誰でも知っている「エネルギー」ができた。そしてこうした思考が現代科学の飛躍的な進歩をもたらした。こういう順番。

 

 「貨幣」についても同じことがいえると思うんですよ。

 

 これまでの人類は、貨幣を「価値の尺度」「交換の媒体」「価値保蔵の媒体」というように説明してきました。

 

 でも、それだと「価値」というあいまいなものを想定しなければいけない。

 

 エネルギーと何かの物体、物質で考えてみましょうか。エネルギーは次のように説明されます。

 

 「その物体(や系)が仕事をする能力」

 

 これってその物体だけでなくその物体以外の何らかの「仕事を受け取るもの」を想定しているわけです。まず頭の中で「エネルギー」という概念を考えてから、それを物体の中に見出している。

 

 同様に、まず概念Xを考えて、それを貨幣の中に見出すとすごく見通しがよくなるのでは\(^o^)/

 

 で、わたくしにゅんはこう考え見ました。

 

 エネルキー ≡ その個人や集団が他から仕事を受け取る能力

 

 次に、エネルギーには「運動エネルギー」「位置エネルギー」「化学エネルギー」...etc があるように、「マネーエネルキー」を考えましょう。

 

 これはその人が資産として所持している「他人が発行したIOU(債務証書)」から、負債として所持している「自分が発行したIOU」を引いたもので、合算したものと考えても同じです。

 

 たとえばあなたが現金100、預金100と借金300を持っていたら、あなたのマネーエネルキーは-100、みたいな。

 

 

 いくつかやってみましょう。

 

  •  カネ(マネー)がある人にはエネルキーがある。
    マネーをたくさん持つ人は、他人を雇うことで「他人の仕事を受け取る」ことができますよね。
     
  •  「通貨発行権と管理権を私に与えよ。そうすれば誰がどんな法律を作ろうがどう​でも良い」と言った人がいるとかいないとか。
    通貨発行権があれば、他人の仕事をいくらでも受け取ることができます。つまり、世界を支配することができてしまう。。。
     
  •  「エネルキー」保存則がある
    社会の中のマネーエネルキーの総和はゼロ。
    また、統合政府の関与がないものとすれば、その社会にあるマネーエネルキーの総量は絶対に一定。
 面白くないですか?
 
 こうすると、物理でいう仕事とエネルギーのように、政府が非政府に何らかの作用をすると、ぴったりその分だけ非政府のマネーエネルキーが変化する。
 
 MMTですね\(^o^)/
 
 あと、マネーエネルキーは、資本論でいう商品の等価形態とほとんど同じもの。
 
 マルクスは、商品を分析することで等価形態を見出し、貨幣はこれが結晶化した形態であるという分析をしましたが、これを逆方向から把握してみたのがエネルキーだと言えると思います。
 
 資本論の議論の通り、商品は労働者の労働が結晶化したものですから、貨幣(マネーエネルギーが宿る)を支出して何かの商品と交換することは、他者から仕事を受け取ることに他ならない。

 

 ここからここで、いろいろ考えてみようと思うんです。

 

 まずは次回、マクロ経済学批判でもやりますか!