昨日のブログに
細雪さんからコメント頂いた後、
私も録画してあったNHKスペシャル
『“樹木希林”を生きる』を見ましたニコニコ

なんというか、
樹木さんの生き様の一部が
凝縮されて映し出され、
鬼気迫るものがありましたね…。

まさか、
亡くなるまでのこの一年間に
4本の映画を撮影していたとは…!

『万引き家族』、『日日是好日』と
立て続けに観たところなので、
心がぐっと入り込みました。

特に『万引き家族』での
「ヌードになるより恥ずかしい」
と仰られた
入れ歯を外したお姿は
それだけで作品のリアリティが
めちゃ増しされていて
とにかく凄い…!

でもリアルなだけでなく
不思議と寓話のようにも
感じられる作品に
仕上がっているのは、
ライティングや音楽以上に
樹木さんのあの
妖怪のような精霊のようなお姿が
あってこそだと思いました…。



今回の番組は
初めて受けた
密着取材という事でしたが、
ご本人が自分の死期を知ったうえの
挑戦だったのでしょう。

…が、しかし!

密着取材がどれほど
心身ともに疲弊して、
負担になるか…!

あのディレクターが
そこをちゃんとわかっていたとは
到底思えませんでした。

すっごい甘えてる。

見ていて腹が立ちました。

樹木さんに密着取材の意味を
問われて泣くなんて、
「お前な〜〜💢💢💢」
とびっくりしました。

それも映画の撮影の合間、
本番の前の大切な時間に…!

(私は仕事の現場で泣くやつが
男でも女でも大嫌いだし、
いくらでも編集できるあの部分を
わざわざ残すところも嫌。
そんなとこで自己主張するなよ…と思う)

でも樹木さんは
そんな無能で甘ったれた男も
すべて懐に収めて、
自分の作品、番組のために
どうしたら面白く出来るか
必死で考えていて、
本当に見事…としか
言いようがありませんでした。


死に方を考えてる人は
とにかく大きいなあ…。


『“樹木希林”を生きる』が
奇跡的な作品になったのは
すべては樹木さんのちからで、
あのディレクターの手柄ではないので
勘違いしない事を願います。




日本映画界は
本当に惜しい女優さんを
失いました。

今いちど、
心よりお悔やみ申し上げます。