昨夜遅く、友人から
私が敬愛するファッションデザイナー
アズディン・アライア氏が
死去したとの一報が入りました。

WWDの記事では心臓マヒとあり、
もう突然すぎて信じられない。
今年もいつも通り
コレクションを開いていたのに…!
 
{44937CD6-049D-42CE-AB5F-F889C18EC0B0}

アライアは80年代の
ボディコンシャス・ブームを
牽引したデザイナーで、
私がこの世でいちばん好き…!
と言っても過言ではない方です。

2、30代は制服のように
アライアのスーツを
着ていた時期もあったし、
今も気合いを入れたい時は
アライアのドレスを着ています。
背筋が伸びて、
ここぞをいう時の心を
後押ししてくれる服なんです。

{64238D3E-0316-4207-BB7B-D29FC93F8100}


一時期は
日本での取り扱いがなくなり、
今のような
海外ネット通販もなかったので
パリに行く度、
マレのお店を覗きに行っていました。

今でこそ、
おしゃれな地区と言われるマレも
昔は他に見るところもなく、
アライア詣でのためだけに
通っていました…。

呼び鈴を鳴らさないと
開けてくれない
怖い雰囲気のブティックは、
上階がアライア氏のご自宅で
時々ワンコを抱いた
ご本人を見かける事もありました。

本店の近くにストックの店もあり、
古い在庫の中から
お得な価格で良いものを探すのも
楽しかった…!

でもここ数年は価格が上がりすぎて、
まったく手が出ないものに
なっていましたね…。

とは言え、
アライアの素晴らしいところは
流行に左右されないスタイル。

20年前のものが
まったく古くならないので、
高い買い物ですが
ずっと着られると思うと
それだけの価値はあります。

実際、私がよく着ているのも
10〜20年前のもの。

身に纏うだけで世界が完成するので
アクセサリーも要りません。
むしろ余計なものは足すなと
アライア氏は言ってます。

20代の時に思い切って買った
ライダースジャケットは20年以上、
それこそ革が擦り切れるほど
着倒したので、
数年前に新しいものをゲット!

このふたつは
若干、時代による
パターンの違いはあっても
デザインはほぼ同じ…!

ファッションに
一生ものはありませんが、
スタイルは人生そのものです。

これからはこちらを
おばあちゃんになっても
着続けて行こうと思っています。

{E240CEE5-9254-4891-A9F7-8A7BE06421B7}

{20D50A35-8F0D-439A-A9AB-66AD1B6EAF31}

まったく違うものですが、
そんなスタイルが
アライアと着物は似ているなと
常々思っています。

これから先はもう
着物とアライアが
少しずつあればいいかな…
なんて時々思います。


そういえば、
数日前に「これからお通夜…」と
言っていた友人が着ていたのは
アライアのドレス。

どんな場面にも着て行ける
すごい服なんだなあ…と
あらためて感心したところでした。

ああ、
もう新作が作られる事は
ないと思うと淋しい…。

彼の死はひとつの時代の終焉です。

アライア氏のご冥福を
心よりお祈り致します。