PLTFoWなぜ森林を学ぶのか

世界のすべての人は森林の恩恵を受けています。世界の森林が、燃料、食べ物、住居などの人間の必要を満たしています。さらに、森林は地球の炭素サイクル、気候、土壌サイクル、水循環の決定的な要素です。どの時代においても、人間は森林によって生き伸び、多くの文化には、森林に影響する信念、経済、伝統、価値観が存在します。

近年では、コミュニケーションと交通の技術が発達したことによって、人々は地球の遠く離れた地域からでも、コミュニケーションを即時的にとりあい、製品や原材料の移動は、これまでにないスピードで行われるようになりました。わたしたちの世界が縮むにつれて、生徒が強い地球意識を持つ必要が生まれてきました。彼らは、知識や理解を持って、自分たち自身の国家の枠を越えてものごとを見る必要があります。地球意識を持つ人は、世界の問題や課題について、自信をもって考え、話、書く事ができます。また、人々と国々は、経済、政治、環境などの、さまざまな側面でつながっていることを理解できるでしょう。(Skelton et al. 2002, 53; Dunn 2002, 10) 詳しくは、「生徒の地球意識を増やす」のコラムを参照してください。

コラム p.11
生徒のグローバルなつながりへの意識を向上させる

あなたが教えているのがどの教科であれ、どのような教育環境であれ、教員は生徒のグローバルなつながりへの気づきを向上させることができます。

・文化、文化的対立、グローバルな課題の複雑さを精査する。
・歴史的な出来事、争点のある問題、ニュース記事などについて、異なる視点があることを学ぶ。
・他の人たちの見方や視点を知ろうとする習慣をつける。特に、少数派の文化や他の国の人々について。
・ステレオタイプを指摘し、生徒が教室に持ち込んでくるエキゾチックなイメージや誤解を見過ごさない。
・文学、歴史、新聞記事、ネットなどを通して、他の世界の文化を探査する。また、他の文化からの人々と直接的なかかわりを持つ。
・他の文化についての一次資料を探す。

Merriyfield, Marry. "The Difference a Global Educator Can Make." Educational Leasership 60, no.2 (October 2002): 18-21より
http://www.ascd.org/ASCD/pdf/journals/ed_lead/el200210_merryfield.pdf


世界の森林を学ぶということは、生徒に世界の森林の生態系について理解してもらうだけでなく、彼らと世界の森林やそこに住む人々との関係を学ぶことなのです。この知識は、地球上の文化と環境を形作る力について理解することにつながります。また、世界の森林と人々に対してだけでなく、自分たちの地域の森林についても、責任感と保全の意識を培います。

モジュールの目的

このモジュールは、生徒が世界の森林についての幅広いトピックを探究することを手助けするものです。この複雑な問題に関わる要因と課題が、含まれており、生徒は現実的な見方、グローバルな視野、そして、自然資源に影響する事柄についてのより豊かな理解を得ることができるでしょう。

PLTはクリティカルな思考スキルを伸ばす事に焦点をあてています。このモジュールのアクティビティは、生徒に何を考えるかを教えるものではなく、、世界の森林という複雑な問題についてどのように考えるかを教えようとしています。アクティビティは、生徒が森林についての公共的な対話と、意思決定のプロセスに有意味に関わって行くことができるために必要なスキルを伸ばしてくれるでしょう。世界の森林の文化、経済、環境、政治的な側面から探究することで、モジュールは生徒に、森林についてのインフォームド、情報を得た上での意思決定をするためのグローバルな文脈を提供しているのです。

モジュールの目標
このモジュールは、学校教育および学校外教育にたずさわる教育者たちに、生徒が世界の森林とのかかわりを探究し、森林と人々との関わりを学ぶためのアクティビティを提供しています。

アクティビティを修了することで、生徒は、以下のことができるようになるでしょう。
・ どのように、異なる文化、人々、社会が森林を見、定義しているかについて理解していることを見せることができる。
・ 世界の人々が森林と関わるさまざまなあり方を描写できる
・ 世界の主要な森林のタイプを決定している地理的要因を同定できる
・ 環境および人的要因が世界の森林にどのように影響してきたか、そしてまだ影響し続けるかを説明できる。
・ 経済、政治、社会的システムが、森林の管理と利用にどのように影響しているかを描写できる。
・ 世界の森林との関連で、持続可能性について定義すること。持続可能性の生態系的、経済的、社会的な側面を含むこと。
・ 世界中でなされている森林および森林資源の保全と保護の努力について探究する。

モジュールのつかい方

このモジュールは、9年生から12年生(中学校3年生から高校3年ぐらい)を対象にデザインされています。少し応用すれば、コミュニティ・カレッジや、短大レベルで活用することもできるでしょう。調査、分析、問題解決のスキルをのばすことに焦点をあてています。次のようなクラスやコースで活用できるでしょう。

・ AP 生物
・ AP 環境科学
・ AP 人間地理
・ 生物学
・ キャリアと技術
・ コンピューターと技術
・ 経済学
・ 環境科学
・ 外国語
・ 地理学
・ グローバル研究
・ 国際バカロレアプログラム
・ 国際研究
・ 言語学
・ 科学
・ 社会科学
・ 職業農業

興味をひかれるハンズオンの学習活動を通して、生徒はなすことによって学ぶ機会を得られることでしょう。地域社会についての調査研究、データ収集と分析、環境のモニター、プレゼンテーション、調査プロジェクト、シミュレーションなどの方法によって生徒は世界の森林を調べます。また、キャリアやさまざまな技術を、この学習のなかで、探る機会を得るでしょう。(特に、キャリアとの関連については、アクティビティの「発展」のところを参照してください。)

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モジュールは柔軟であることを旨にデザインされています。いろいろな学年を対象にする先生方それぞれにあったアクティビティを選択できます。
ひとつのアクティビティを選んで行ってもよいし、トピックについての複数のアクティビティを行ってもいい。あるいは、モジュール全体を行うこともできます。前のページのコラムで紹介されているアクティビティの組み合わせを参考にしてください。

モジュールを概観すると、三つのセクションで構成されていることがわかります。背景となる情報、探究型の生徒用アクティビティ、付録です。背景となる情報は世界森林センターとPLTについての紹介、そして森林惑星は、世界の森林についてのトピックの背景を提供しています。このモジュールで新しい特徴として、コピーしやすい生徒用ページがあげられます。それぞれのアクティビティには、背景となる情報のセクションが、それぞれのトピックを深めるために、補足されています。

世界森林ツアーには、世界のさまざまな国における森林問題を説明するカードがあります。それらはトピックごとに作られています。生活する、森林が提供する、野生生物、人々と森林です。カードをコピーして(ラミネイトして)生徒に討論のためのトピックとしてつかうこと、ジャーナルのためのポップ、調査研究プロジェクトの始まりとして使うことができます。これらのカードをどう使えばいいかは、モジュールに含まれるアクティビティのあちこちで、提案されています。

生徒用アクティビティは、生徒に探究のプロセスを踏み出させ、気づきから知識へ、そして現実的な課題へ、最後に意味ある責任ある行動へと動かしていくでしょう。教授に対して構成主義的なアプローチをとれるように、それぞれのアクティビティは、生徒がすでに持っている知識に積み上げていくようになっています。同時に、彼らが問題解決と意思決定のスキルを育てるようになっています。

付録には、用語集(モジュールで使われている言葉がボールドおよびイタリックでリストされています)、PLTの概念枠組み、モジュールで引用されている参考文献、国の科学および社会科の学習標準との関連、その他の有用な情報が含まれています。

グローバルなつながり:世界の森林ポスターもこのモジュールに含まれています。このポスターは、国連のFAO(Food and Agriculture Organization世界食料機関)によって開発され、世界の森林を複数の方法で世界の森林を表現しています。このポスターの活用方法も、アクティビティで紹介されています。アクティビティ3のグループ作業で使えるように、世界の生態系ゾーン地図も6枚、付属しています。

アクティビティのデザイン
それぞのアクティビティの最初にある概観は、トピックへの導入です。目標が示され、そして、評価のセクションがあります。それぞのアクティビティは、サイドバーがあり、関連する強化、PLTの概念、スキルのリストが含まれています。教材、準備およびアクティビティ実践にかかる時間、関連するPLTの他のアクティビティも書かれています。準備するには、準備のための情報、アクティビティのすすめ方は、教授の方法をステップごとに説明しています。わとんどのアクティビティには発展のセクションがあり、アクティビティの視野を広げ、生徒の学習経験を深めることができるでしょう。

このモジュールの新しい特徴は、検索すべきキーワードです。それぞのアクティビティのサイドバーに示されています。これらのは生徒がオンラインで検索したら、トピックについて主体的に深めることへの招待となつています。付録Jにはインターネットのつかい方がオンラインのリソースのつかい方について書かれています。