母方の祖母が亡くなりました。
大正6年生まれ、享年103歳。
大正、昭和、平成、令和まで生きた、
関東大震災の体験の記憶もある、
歴史の生き証人のような長い人生です。
（写真は5年前、施設にて。プレゼントしてくれた服を着ているので、プチお揃いです。）
最後の数年は認知症になって施設に入り、
3年間会えずに亡くなりました。
2年前母が病気で先に亡くなりましたが、
おそらく祖母はそれも知らぬままです。
初孫だった私は、祖母に溺愛されました。
横浜の家は50年間折に触れ通いました。
利発な子だった私は祖母のお気に入りで、
幼稚園から老人施設まで、私たち二人は
いつも弾丸のようにお喋りしました。
大学に合格した時は入学式に来てくれ、
学生時代初めての海外旅行にお金を出してくれ、
結婚前「彼氏」だった夫を歓待してくれ、
子供が生まれた病院に駆けつけてくれました。
美味しいものを沢山ご馳走してくれました。
祖母はいつでも私の味方をしてくれました。
いつも私の幸せを心から喜んでくれました。
理解者であり、応援者であり、
私のセーフティーネットでした。
大人しくて優しい母と正反対で、
元気で明るく、わがままでお節介で
ちっちゃい体で口達者で食いしん坊。
DNAはたぶん似ていました。
典型的な隔世遺伝？
たぶん私の人生に最も影響を与えた人。
神の摂理のようなものを大切にし、
祈りと感謝を教えてくれました。
明るく楽しく生きること、
人のために貢献すること、
心正しく生きることを教えてくれました。
精神面ではおそらく祖母の影響の方が
親より強いと思います。
「世界で一番大好きなおばあちゃん」でした。
最後は苦しい状態だったので、
悲しみというよりは
「楽になれてよかったね」という
気持ちでいっぱいです。
90代になった頃、
「長生きなんて寂しいのよ。
親も兄弟も、友達も、みんな
先に死んでいなくなる。
思い出話のできる人がいなくなる。
つまらないのよ。」
と言っていました。
祖母は祖父ととても夫婦仲がよかったのに
祖父が70代で亡くなって
（当時はまあまあ長生きな方でした）
30年以上を独り身で過ごしています。
大好きなおじいちゃんときっと
とても会いたかっただろうと思います。
娘である母が長く辛い病気を患って
そのことが祖母の大きな悲しみでした。
今は二人とも解放されて、やっとあちらで
会うことができているに違いありません。
こんな仕事をしていますから、
「死は永遠のお別れ」だとは
思っていません。
魂はずっと側にいるのです。
ちっとも悲しくないのです。
でも胸が痛いのはなぜでしょう。
私の中で、祖母の存在は大きすぎました。
祖母がいたから私があるのです。
私が今幸せなのは祖母がいたからです。
私は祖母の一部です。
たぶん、主観的には、
恋人に近かったかもしれません。
もう長いこと覚悟していた終末ですし
事務的にすることも何もなく、
「私が明るく楽しく過ごすことが
最高の供養」だと思っているので、
通常通り暮らします。
仕事も変わらずしますし、
飲み会も行きますよ。
「自粛」なんかしないです。
でもトータルで3日くらい
ぼーっとしてるかもしれません。
お葬式は来週です。
少し腑抜けていたら
そっとしておいてください。
私事長文お読みいただき、
ありがとうございます。
今日は夢で祖母に会えるかな。
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