ショパンコンクール予備予選12日目後半
7月23日



KAIWEN ZHAO 中国

エチュードop10-8
少し気になるバラつきが最初あったくらい
で、あとは良く弾けていた。

エチュードop10-10
こちらも難しい曲だが、隙なく弾いていた。
若干、バタつきはあった。

マズルカ op50-1,-3
音は良い。ただ、少し線が細いか?
繊細な歌で馴染みやすいが、踊りという
視点で見ると、もう少し揺らしても
良かったか?

バラードop52バラ4
大きく崩れるところなく良かった。
多少のミスはあったが、うねりを感じる
メロディは説得力あった。

歌は素直で音色も美しい。他との比較で
通過できなかったのか?



YILAN ZHAO 中国 予選通過者

さて、またまた才能あるピアニストが
登場した予感です。

バラードop52バラ4
揺さぶるメロディだけど、テクニックは
安定している。フォルテは時に強いが
完成度高いと思う。

ノクターンop 27-1
ちょっと、左手タッチが強いか…
中盤のマズルカ風のメロディで装飾が
華やかに決まると良かったが…

マズルカ op17-3
特長あるリズムの取り方。工夫がある
ので、単調になりがちな曲が面白く
感じる。

エチュードop10-2
上手い。レガートでつないだエレガントな
演奏。

エチュードop25-11木枯らし
これまでの出来から考えると、ちょっと
崩れた感はある。流れが止まりそうに
感じたが、うまくまとめた。

全体的には曲づくりの巧さがあったと
感じる。基本テクニックが安定している。



ZIJI ZOE ZHAO 中国 予選通過者

ノクターンop 55-2
メロディのつなぎ、トリルが、もう少し
滑らかにいくと心地良くなると思う。

エチュードop25-6
上手い。ブレない。うねりを感じる演奏。

エチュードop10-8
多少のミスもあるが、良く弾いていた。

マズルカ op24-3
もう少し悩んだ音色でもいいか。
明るい曲想だが、これはこれで魅力的。

幻想曲
これに限らず、ピアノタッチははっきりして
いて爽快。ショパンとしてどうなのかと
考えると、まだ判断つかないが
上手いピアニストである。



TIAN-YU ZHOU カナダ

ノクターンop48-1
テクニックも良く、歌も良いが
最後、ちょっとメロディが崩れたか…

マズルカ op59-2
少しメロディのレガートが足りないか?
1番もそうだが、弾けているけど
あまり印象に残らないというか
リズムをもっと打ち出していいのかも。

エチュードop10-2
やっぱりレガートが課題か?ちょっと流れ
がぎこちない。

エチュードop10-1
流れの中で、余分なアクセントがある。
均一に弾いた方が良いが、それだけ
難しいってことだろう。

バラードop52バラ4
少しメロディの歌い方が速いか…
そのため、あっさりして、ロマンチックが
薄くなっている。

レガートがもうちょっと上手くいくと
滑らかな歌が生まれ感動も伴うと思う。



演奏はこちらから




やっぱり中国は層が厚いですね。
今回も素敵なピアニストがいました。

今回だけでなく
きっとファイナルに進む方がいると
思いました。


さて、気がつくと、この予備予選が
始まってから既に2か月が経ってしまい
ましたが、目標通り、参加者全員の
演奏を聴くことができました。

飛ばし聴きしたところもありますが
魅力あるピアニストの演奏は
自然と全部聴いていました。

今後、注目するピアニストについて
ざっと、まとめたいと思います。


本予選まで20日あまりとなりました。

参加できるコンテスタントの方々は
最後の調整に入られたのでは
ないでしょうか?

どんな演奏なのか
進化していく人はいるのか

楽しみです。