2010年 ショパンコンクール 優勝者

アルゲリッチ以来の女性優勝者で
いつか生で聴いてみたいと思っていた
ピアニストは期待に応えてくれました。

本日、NHK の撮影が入っていました。
ここには放送日未定とありますが
番組情報はすでに公開されています。

変更があるかもしれませんので
チェックが必要ですね。



まだツアー中ですが、感想を書きますので
お読みになる方はご了解の上で
お読みいただきますようお願いします。



ユリアンナ・アヴデーエワ
ピアノリサイタル

2月19日
東京オペラシティ

プログラム
ショパン マズルカ op59
ショパン ピアノソナタ第3番
シューマン 幻想小品集
シューベルト 幻想曲「さすらい人」

アンコール



マズルカ

このリズム感。

日本人には馴染み薄い
ポーランド特有の世界観は
憧れでもあるけど弾くには難しい。

ユリアンナさんはいわゆる爆音タイプ
ではないのですが、何かを感じさせる
音色に、それが何なのか、
聴いていくうちに、やがてわかりました。


ピアノソナタ第3番

この曲を弾き始めた時に、あっと、
ひらめくものがありました。

たぶん、それはこの曲を別のピアニストで
いくつか聴いていたことが生きた感じです。

ただ、そんな中でも、パッと顔が浮かんだ
のは、チョ・ソンジンさんでした。

彼は完璧なまでにクールに弾く人で、
音楽に若さもある。

ポリーニ氏も昨年弾きましたが
熟練の落ち着きもあるけど
感情高鳴る一面もある弾き方。

そんな誰とも違う彼女のソナタを
聴いているうちに、ある評価を
思い出していました。

「徹底的な分析」

たぶん、これが彼女の最大の特徴かなと
思いました。

音やフレーズ感には、目に浮かぶように
彼女の研究の跡があります。

そして、その研究し尽くされた歌いは
後半のプログラムにも現れていたように
感じます。


シューマンの幻想小品集

第1曲の「夕べに」と「飛翔」は
高校生の時に弾いた曲。

曲想の対比が素晴らしかったです。
また、飛翔の冒頭メロディは、
私は両手で弾いていましたが、
彼女は右手だけで弾いていました。

その方が躍動感溢れる曲想を上手く
表現できるように思いました。


続く第3曲「なぜに」

聴いた瞬間に、今日の一番かなと
直感しました。

なぜ?というシューマンの問いかけが
聞こえてきたのです。

そこには、哀しさと優しさがある…

音の群れやフォルテで勝負する曲の方が
テクニック的には難しいと思いますが
むしろ、ゆっくりと歌わせるこういう曲
の方が感動させるには難しい。

その後はスピードもある曲が続き
感動的なコーダでした。


シューベルト 幻想曲「さすらい人」

キレのある和音進行するメロディ。

その心地よい響きは単純にフォルテで
弾くだけではなく、一音の音量が計算
されているんだと感じました。

ベチャっと弾かないようにと
私はよく言われますが、
彼女の音は全体的にふんわりしていて
カツンとはしていない。

ただ、終盤で感じたのは、少しスタミナ
切れかなということ。

これだけの楽曲を弾いてきたので
それは贅沢な要望かもしれません。


また、アンコールが素晴らしかった。

バッハを弾き始めた時、ああ、やっぱり、
この方も幅広いレパートリーをお持ちで
基本は全て習得しているんだと感動し

最後の自由に解き放たれたマズルカは
潔さも感じました。


彼女はたぶん、精神的には男性的なのかな
と感じます。

評判に聞くステージ衣装は
いつもブラックのパンツスーツ。

演奏からもカッコ良さを感じます。

ただ本日は、パンツでしたが
トップスは割とピタリとする
白黒総柄のカットソーで

髪は一つに高く結い上げ
毛先はカールした女性らしさも
ありました。

とても素晴らしい演奏会でした。



さて、ショパンつながりで
ユンディ王子💖

昨日は元宵节だったようですね。

ユンディからは音沙汰ないですが
頑張っているでしょうか?

気持ち新たに今年の挑戦に向けて
ワクワクしているでしょうか?

ユンディ、頑張れ💖


気候も春めいてきました。

ピアノと音楽から命をもらって
希望を持ちながら4月を迎えたいです。

今日もステキな1日を💖
ユンディも、ね💖