歌舞伎座で「猿若祭」観てきたよ | 観劇好きの備忘録

観劇好きの備忘録

日記代わりに観劇の感想など。
宝塚歌劇、歌舞伎、ミュージカル大好き!
たまには旅行記なども。

二月の歌舞伎座は

十八世中村勘三郎十三回忌追善・猿若祭


あの勘三郎さんが亡くなって、もう12年経つのですね悲しい


私が歌舞伎座に行き出したのもこの頃


なかなか敷居の高かった歌舞伎ですが、お友達に誘ってもらい行ってみたら…

あら!こんな感じ?

一階、二階のお席はなかなか手がでませんが、三階ならお手頃ニヤリ


そんなこんなで、玉三郎さまと七之助さんにハマり、中村屋さんにハマり…(海老蔵=今は團十郎ですね、にハマってた時期もあったなぁ)

今やほぼ毎月歌舞伎座に通っておりまする👘


とはいえ、解説できるほどの通でもないので

ひたすらご贔屓のお姿を拝んで喜ぶだけですがウインク



さて、今回の猿若祭


良かったですよー!


昼・夜制覇したので、ちょっとお尻が痛くなりましたが…


とにかく勘太郎・長三郎兄弟が本当に立派にお役を務めていて…

もうあのお二人に関しては、私、バァバの気持ちで見守ってきておりますので

ポスター見ただけで泣きそうでした




では忘れないうちに個々の感想を少し…


昼の部

一、野崎村

鶴松さんのお光が、可愛くて、切なくてとても愛おしい娘でした

前半、久松(七之助)との祝言を控えて嬉しさを隠しきれない様子が何とも可愛らしくてラブラブ

(舞台上でなますを作るために本物の大根を切っているのですが、包丁遣いも上手でした)

それが後半、久松とお染のために髪を下ろし、出家をして身を引くという決心をします…ガーン

あぁぁ!奉公先でそこのお嬢様といい仲になっちゃったイケメン・ダメンズのために〜タラー

気丈に振る舞うも2人を見送ったあとにお父さん(弥十郎)に縋って泣き崩れる様が…もう…えーんえーんえーん


二、釣女

散々泣いた後に、「釣女」爆笑

これは女性に縁のない大名(萬太郎)が太郎冠者(獅童)を連れて西宮の神社へ⛩️

そこでお告げに従い釣竿を下げると…

大名には美しい上臈(新悟)を釣り上げ、太郎冠者は…

醜女(芝翫)を!

この醜女…やばいです!笑いました!芝翫さん大暴れです爆笑爆笑爆笑


三、籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)

待ってました!

勘九郎さんの次郎左衛門、七之助さんの八ツ橋

そして周りを固めるベテランの皆さまグッ


吉原仲之町へ、ほんのお江戸土産のつもりでやってきた下野国佐野の商人・次郎左衛門(勘九郎)と下男の治六(橋之助)

そこで花魁道中の八ツ橋に出会い、あまりの美しさに魂を奪われ、通い詰め、いよいよ見受け話しも出るほどに

ところが八ツ橋には栄之丞(仁左衛門)という情夫がいて…こんな良い男がマブだったら仕方ないよねー

次郎左衛門はある日満座の前で愛想尽かしをされてしまいます


この次郎左衛門さん、人は良いんだけど、可哀想なことにお顔にアバタが…

そんな見た目の次郎左衛門が花魁の八ツ橋と…って事にやっかんでた仕事仲間からも心無い言葉を言われ、それでも暴れたりせず店の人に気を配る次郎左衛門とことん良い人だ

後日再び吉原に来て、何も無かった事にして始めからやり直したいと、八ツ橋を呼び…⚔️


真面目な人が狂うと怖いのだ!


勘九郎さんの次郎左衛門は登場の瞬間、勘三郎さんにそっくりでびっくりしました!


でも次郎左衛門の印象は少し違ったかな

勘三郎さんのは映像でしか見たことないのですが、もっと田舎モンで浮かれた印象でした


今回の勘九郎さんはもう少し、仕事で成功した商人ぽかったかな、と思いました

セリフの言い方とか振る舞いの印象でしょうか?


その分最後に八ツ橋を切り殺す時の迫力が凄まじかったです


私なりの解釈だけど、勘三郎さんは八ツ橋に裏切られたことに対する恨み

勘九郎さんは裏切られたことにプラスして、恥をかかされた恨みも重なっていたような…

本当のところはわかりませんがおねがい


八ツ橋の七之助さんがまた美しいラブ

最初の見せ場、見染めの微笑みは

玉さまの笑顔は見ている人が蕩けるような微笑みだったと思いますが、七之助さんは少しクールで「営業スマイル」って感じかな

その後スッと表情が引き締まるのが上から目線な感じで痺れました


次郎左衛門に愛想尽かしをするところも凄くよかったですキラキラ

観ているこちらも胸がキリキリ痛むようなシーンでした

そして、最後次郎左衛門に斬られたときの倒れ方‼️

もうねー!美しいにも程がある!ラブ


斬られてスローモーションで倒れていく八ツ橋の顔と、斬って鬼の形相の次郎左衛門

息をするのを忘れそうでしたキラキラキラキラキラキラ



さて夜の部

一、猿若江戸の初櫓

勘太郎くんが猿若!

出雲阿国を七之助さん!


軽快に踊る勘太郎くん、背も伸びて頼もしくなってきましたキラキラ

見守る七之助さん、阿国の顔をしたおじじです爆笑


二、すし屋

これ、見るたびに思うよね

「君たちおかしいよ?」って

歌舞伎あるあるの因縁だらけで、身内を犠牲にして恩人を助けるパターン

素行が悪くて勘当された息子が、報奨金欲しさに親が匿う平維盛の首と妻子を、捕えにきた役人に突き出す

怒り心頭の父親が権太を刺すが…

実は首は父親が持ってきた替え玉で、妻子は権太自身の妻子!


義太夫狂言の名作だそうですが、私はあまり好きな演目ではありませーん


三、連獅子

待ってましたー!

今回は次男・長三郎くんが子獅子ですキラキラ

あの、割と自由奔放な印象の長三郎くんがどんな子獅子を演じるのか?


いや、もうね素晴らしいです!

バァバ(立ち位置!)としては、もう号泣もんでした(泣かなかったけどね)


勘九郎さんの親獅子が物凄くカッコよかったです

崖から這い上がってくる子獅子を鼓舞する姿は親獅子の愛情が目に見えました

そして今回も安定の高速毛振り!


そうそう、隈取がスッキリしてたような?


長三郎の子獅子、身体を目一杯使ってキリッとした子獅子で、親獅子との息もピッタリで、跳躍も同時に着地キラキラ寸分のズレも無かったですよ

途中少しミスもありましたが、動じる事なくしっかりと演じ続けて頼もしさも感じました照れキラキラ


こうやってみなさん、日々成長していくのですねー

天国で勘三郎さんも喜んでいらっしゃる事でしょうねキラキラ



それにしても、早すぎたよ!勘三郎さん!