13話『失意のコンサート』 | 真実のノート

13話『失意のコンサート』

看護学校の 3年生ともなると…

ほぼ…実習の毎日になる


「いよいよ…最終学年だな…」


夜… 奴から メールが 届いた。

私は 携帯を 片手に キッチンの冷蔵庫を開き 牛乳を 取り出した。


「うん…来年は 国家試験だからね! 気合い 入れないとね!」

私は そう奴に メールを 送信すると グラスに 牛乳を注いだ。

奥の部屋から (グーッ)

ママの 寝息が 聞こえる
2LDKの このアパート
最初は 狭さに 戸惑ったが
(まぁ~ 慣れると そんなに 悪くない!)

ただ、「ベッドで 無いと寝れないの!」と 言う

ママの為に キングサイズのベッドを 屋敷から 運んだが
正直… 邪魔くさい!

私は 夜の勉強が 終わると
ママの寝ているベッドに
そっと…潜り込む

そして ピュアを 抱き締め
眠りに つくのだ…


「国家試験に パスすればお前も いよいよ 看護師だな…」


奴からの返信に 私は

牛乳の入った グラスを 片手に 天井を 見上げた。

(早く…看護師に なりたい!)

(看護師になって…)


ふと…閉じた瞼の裏に…亜也の笑顔が 浮かんだ。



(亜也…お前の様な 病気を抱え 苦しむ人達の 力に 成りたい!!)


今、実習とはいえ… 病院で患者さんのお世話をする私には … 病気を抱えながら… 苦しむ患者さん達の苦悩が…見える

毎日…私は そんな 患者さん達を見て

(私には 何が 出来るのだろう?)

そう 自分に 問いかけていた…

「早く…成りたいよ 看護師に だけど… こんな 私でも 患者さんの役に たてるのかな?」

そんな 私の問いかけに

奴は


「なれるよ…きっと!!お前なら… 」

そう 答えてくれた。


そして


「ってか…そんな事 考える前に 国家試験に 合格する事、考えろよ!!」

そんな メールが 続けて返って来た。


(はは…おっしゃる通りです!)


私は 思わず…苦笑いを 浮かべる


その時!?


(あっ そうだ!)


私は 奴に 対して 以前から 思っていた 疑問を思い出し、 ぶつけて見る事にした。


「あのさ~ 突然だけどさぁ~ 良く 考えたら… 私、お前の事 何も 知らないだろ? お前 名前 なんて言うんだ!」



「何だよ…突然!そんな事どうだって いいだろ…」

私の質問に 奴からそう… 答えが返って来た。


(どうでもいいって…何だよ!)

「何でだよ! 知りたいんだよ!」



「ただの つまんない 奴だよ!」



「そうじゃなくてさ… 名前位 教えてよ!! 私も 教えるからさぁー!!」


必死に 食い下がる 私

どうしても 奴の事が 少しでも 知りたい!!

前々から 思ってた事だった


そんな 私に 届いた 奴からの返信は

「いや…何も 知らなくていい!」

そんな…言葉だった。

(何で!?)


(何も 知らなくてって…)

何も 答えようと しない奴

「何でだよ!!」

私は メールを送信した後
片手に持った 牛乳を 一気に 飲みほすと

(ダンッ!!)


ダイニングテーブルの上に 叩きつける様に 乱暴に 置いた

「それより…明日も 実習だろ? 頑張れよ!」

奴からの返信


話しを そらされた!


(何で!?)


何となく… ムカつく!!

いや…ムカつくって言うより

寂しい…


(この胸の 不安感は? 何だろう?)




良く…分からない…




気がつくと



奴と メル友に なって


3年の月日が 流れ


今年で…4年目に 入る



(何で…教えてくれないの?)



(私達…ただの…メル友?)



(お前は… 実在するのか?)




奴の事を 知りたいと 思う気持ちは 日増しに 強くなっていった。


だけど… その話題に触れると…奴は それを 避ける様に


別の話題に 話しを そらす



(何故!?)



(どうして?)



私の頭の中には いつも 奴に 対して…そんな質問がぐるぐると… 渦巻いていた。





そんな日々の中


前期単位試験が 近ずき


私の毎日は また、勉強づ
けに なっていった。