暗がりの中
前にいる君は
机の上に置いていた私の手に
指を乗せてこちらの様子を伺ってくる
やばい、
ドキドキする
「…何?」
と小さく問いかけても
返事はない
「寝てる?」
「ん?」
ちらりとこちらを見る瞳には
なんの罪悪感もない
待て待て
君には彼女がいるだろう
もう一人の友人は見て見ぬ振り
何の拷問だろう
何かしたっけ…
固まって考え込んでいる私の前には
気持ちよさそうに寝ている君がいて
何か、憎らしい
戸惑っているのは私だけじゃん
何考えてるの
「…」
徐々に
指を絡ませてきて
私のぬくもりを
純粋な心で奪っていく君
いくら無垢とはいえ
それは反則
そういう行動が
相手に気を持たせるんだよ?
わかってるのかな
なんとなくだけど…わかってるよね
だから
絶対恋愛に発展しない私を
選んで
相手してる
私の小さい手を包み込む
君の手と指は少しずつ残酷だ