「欲望という名の電車」千秋楽拝見しました。
最高!流石でした。
テネシーウィリアムズの台詞の一つ一つがリアルに立ち上がり、
篠井さんの客観的な視点が、風刺の効いた、
ユーモア溢れる見事な舞台劇にしてくれた。
止めることの出来ない人間の欲望。
登場人物一人一人の欲望が絡み合い、
見えているものと、
見えない心情とのズレが痛いほどに伝わってきた。
役者陣が戯曲を読み込んで、丁寧に人物を捉えようとしている。
そして一人一人が生きて呼吸している実在の人物に見える。
移民として差別され続ける、底辺で生きざるを得ない人々の葛藤を皆さん良く演じられていた。
田中哲司さんのスタンレーは今までで観たことがない捉え方で復讐心に燃えた策略家にも見え、
自分自身を追い込むかのようにブランチを追い詰めていく。
昔、ミッヂを演じた田中さんが今まで誰も演じなかった繊細で神経質なスタンレーを演じていた。
ミッヂの坂本慶介さんも心の底ではブランチを、愛している心情と既成概念の狭間で揺れる姿が痛々しかった。
若い集金人を演じた大知さんもブランチの自殺した夫と重なる演技演出が良かった。
これは私の戯曲の解釈と一致していて本当に良かった!
私は16歳で「ガラスの動物園」を観て芝居の道を選んだ。
テネシーウィリアムズの台詞が私という人間を生かしたと言っても過言ではない。
今回篠井英介さんがブランチを演じることで、作者のテネシーウィリアムズの苦悩と、人間愛がさらに浮き彫りになった。
人を愛するということから人は逃げる事はできない。
愛することの理由を探すためにも生身の人間が演じる演劇が必要だということを再確認できた。
照明も音楽も美術も良かったなあ。
篠井英介さん、誇りに思うなぁ。
写真は若手演出家の濱吉清太郎さんと美月瞳さん、杉野寛さん、大知さん







