数日前 美輪明宏さんが

黒柳徹子さんの番組に出演されてて

ヨイトマケの唄について話されていた


この唄は 土方などの差別用語が

含まれてるとのことで

NHK 民放共に番組内でも

一度だけしか放送されなかった

曲だという


そのたった一回をたまたま

私は見ていたのだろうか

その時も 衝撃を受けた

まるで母の事を歌ったような

唄だったから


今回ノ−カットで放送された

また 母を想い泣いてしまった


父は漁師だったが 漁に出ても

すぐに帰って来てしまうような

ダメ漁師だった


母が お弁当やらお菓子やら

色々持たせて送り出すのに

暫くすると 船の調子が悪い

体調が悪い 天気が悪いと

理由をつけては帰ってきてしまう


6人も子供が居るのに

当然 生活は苦しかった


私が生まれてすぐに 

島の道路工事や波止場の整備など

たくさんの土木工事があり

どの家も漁師だけでは

生活が苦しかったから

みな 募集に応じて仕事に出た


母は 現場監督さんに無理を言って

男性が主にやっていたキツイ仕事を

やらせてもらった

其の方が時給が良かったから


母は 赤ん坊の私を連れ現場に行った

それは私が物心つくまで

続いていたのだと思う


大人になって 

その頃一緒に働いていた

おばちゃん達に

話しかけられたことがある

「まぁ あん時の子が大きぃなって」

何となく記憶にあるおばちゃん達の顔

照れくささと懐かしさと

何とも言えない感情が私の中に湧いた


母はその時の無理がたたって

腰を痛め 60歳になる前から

腰が曲がっていた


今の自分と同じ頃から・・・だ


夫と結婚したいと 両親に相談した時

父は近くに嫁がせたいからと大反対


母は サラリーマンなら収入が

安定していていいねと賛成してくれた


ただ 年の差を心配はしていたけれど


それでも 夫の優しさに触れ

いい旦那さんと結婚して

幸せだねと言ってくれた


まさか こんなに早く置いて

逝かれるとは 

母も思ってはいなかっただろうけど


ヨイトマケの唄に

出てくる土方 日雇い

なぜこれが差別用語なのか

私には分からない


日雇いで一生懸命働いて 私達を

育ててくれた母には感謝と尊敬しかない


仕事に加えて 家事も子育ても

頑張ってくれた母 

どんなに大変だっただろう


子供達は自分のような

苦労をしなくて済むように

それが母の願いだった


どの職業も 人も 生き方も 

差別されてはならない 


一生懸命に生きている


それが一番大事なのだと思う


出来れば 幸せに 


自分なりの幸せを見つけて


生きていければそれでいい