今日は 兄の薬を

貰いに病院へ行ってきた


いつもなら 兄も一緒に行くのだが

今日は お天気が悪くて

左半身不随で 杖なしには

歩けない兄には

ちょっと大変なので代理で

貰えるか聞いてみた


家族の方なら大丈夫との事で

待合室で待ってると

順番より少し早めに呼ばれた

中に入ると 先生が 妹さん

大変だったねと次のような

話をしてくれた

「急性心筋梗塞は殆どが医者でも

予測出来ないことなんだ 

予防も難しいしね 

なるべくリスクを減らすという

ことしか出来ないし 

それでも 防げない事が多い

何か 自分に出来たことが

あったんじゃないかとか 

予兆があったんじゃないかとか

自分を責めないようにね」

と 言われた


私は 夫の事は先生に何も話して

いなかったのだけど

兄が話していたらしい


確かに 本当はずっと

夫が死んたのは私のせいなのかも

と ずっとそう思い続けていた


夫は 殆ど私の作った料理しか

食べてないし

私の料理がいけなかったのではないか


あの暑かった夏の日に

仕事になんか行かせずに

のんびり過ごしていたら

こんなに早く

逝くことはなかったのかも


色々 思いは巡り

夫を助けられなかった事を

ずっと悔いている


それを見透かしたように

先生が話されるものだから

蓋をしたはずの感情が

溢れてしまって

涙が止まらなかった


兄を診てもらってから

長い付き合いになった先生


妹さん 自分の家族を 家庭を

犠牲にしてはいけないよと

無理しないように

お兄さんと上手に

付き合って行ってねと

いつも言ってくれる先生


自分から夫の話をする

つもりはなかったので

びっくりしてしまったが

気にかけて頂けて有り難かった


薬をもらって 兄の家に寄って

買い物やら 洗濯やら

ごみ捨てやら一通りの家事を

済ませて帰宅した


家に帰るとポストに 

小田和正さんのCDが届いてた


早速 開けて聴いてみる


また涙腺が決壊する


   ―  小さな風景  ―


なん度も 二人で 歩いた道なのに


見過ごしていた この小さな風景

どうして ずっと 

気づかなかったんだろう


ふりそそぐ こもれ陽が

足もとに 落ちてゆく


明日は 必ず いい日になるから


いつも君は そう言ってた

包むように やさしい笑顔で


きっと僕は 君の心の
小さな風景に 気づかなかったんだ

今 ここに君がいたら
何を思うだろう あの笑顔で

きっと僕は 君のこころの
小さな風景に 気づかなかったんだ


この曲が 流れてきたら
もう号泣でした
どの曲も 泣いてしまうのですけどね