　2022年10月12日～14日、総務常任委員会での行政視察を行い、視察二日目（10月13日）は、大阪府大東市で公民連携の取り組みについてお話を伺いましたので、ご報告いたします。

視察自治体大阪府大東市

① 人口及び面積（令和3年12月末時点）人口 118,326人・面積 18.27㎢

② 令和4年度一般会計予算 49,894,356千円

視察の目的：

　公共施設や公共インフラの老朽化が進み、各自治体ではその再整備等に向けた取り組みが急がれます。そのような中、中長期的な観点からみれば、人口減少、少子超高齢化が進み、多くの自治体では一段と厳しい財政運営が見込まれます。現在、藤沢市の財政力は比較的強く、財政基盤の安定性もありますが、他自治体と同様、公共施設等の老朽化は待ったなしです。今後に向けては、市民会館等の再整備も控えており、財政負担の軽減を図りながら、民間が持つ人材やノウハウ、経験、技術、資金等を活用する公民連携という手法をどう生かしていくかが問われています。

　そこで大東市では全国で初めて、公民連携プロセスによって、公営住宅と公園等地域を一体的にリニューアルした「morinekiプロジェクト」を行い、令和4年度都市景観大賞「都市空間部門」の大賞（国土交通大臣賞）を受賞されました。また民間提案制度を積極的に活用しようと公民連携に関する条例制定も行っています。今回はmorinekiプロジェクトの現場等を見学させていただくことで、民間主導の公民連携の意義について改めて考察したいと思います。

所見：

　民間主導の公民連携により、民間事業者が設計と建設工事をワンパッケージで実施することで、大幅にスケジュール短縮が可能となったことや、デザイン性の向上にもつながり、財政負担の軽減や新たなまちの魅力創出となったことは、大変意義深いものであると考えます。一方、このまちをどのようにしたいかという、しっかりとしたビジョンの構築が重要であり、この視点は住民自治の観点から欠かせません。藤沢市の場合におきましても、公民連携の手法を取り入れる際は、こうした視点を大切にしながら、住民全体の利益につながるよう取り組んでいかなければならないと考えます。

↑新たなmorinekiエリアは、飯盛山の緑をバックに芝生広場（都市公園）が広がり、公園の中に共同住宅や店舗があります。

2022年10月13日、公民連携の取り組みについて、大阪府大東市へ行政視察。