初めて万引きをしたいと思ったのは小学3年生のときです。
きっかけはイルカの飾りが付いた時計をなくしたことでした。
ある日家族で水族館に行くと、
なくした時計と全く同じものが売られていて、
「盗りたい」という気持ちが自然とわいてきました。
その時計を取り戻したいというより、
自分の失敗をなかったことにしたいと思ったのです。
万引きをすればお金は一銭も払わずに時計を手に入れることができ
時計をなくす前と全く同じ状態に戻せると考えました。
私は時計をなくした自分の不注意をとても悔いていて、
どうしてもそれをなかったことにしたかったんです。
実際に盗むことはしませんでしたが、
以後イルカの時計を見るたびに盗りたい衝動に駆られました。