山本の民族楽器コレクションにインドのシタールが加わりました。その修復作業報告 | 二胡・フルス

山本の民族楽器コレクションにインドのシタールが加わりました。その修復作業報告

インド製長さ90cm高音域用シタールを入手

しました。共鳴胴はインド名産の大きな瓢箪

でできています。ちょっとぶつけるとすぐに破

損してしまいます。

ひび割れ、穴を修復しました。その工程を報告

します。


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瓢箪の共鳴胴にできた破損は穴、ひびです。

穴は正確に形状を測定して、十分乾燥させた

別の瓢箪の湾曲が同等の部分を穴の形に切

り取って移植します。


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小型の瓢箪の皮を正確な形に切り取りました。


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瓢箪の皮を移植する場合や、ひび割れを埋

めるためのパテは、瓢箪の皮をミキサーにか

けて細かい粉末にして、それに木工ボンドを混

ぜてよく練ります。それを破損箇所に刷り込み

ました。パテが間奏後、ダイヤモンドやすりで

表面がツルツルになるまで磨きました。


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シタールの棹部分やスレッド部分で象牙など

の装飾品がはがれていたところも木工ボンド

で修復しました。


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共鳴胴全体に私が魚拓用に製造している油性

インクをタンポでつけました。4日間自然乾燥さ

せた後、ついに本日「うるし」を塗りました。4時

間間乾燥させて合計3回漆を重ね塗ぬしました。

漆希釈専用液は1対1の比率で薄めました。

漆専用の腰の柔らかな刷毛を使って筋がつか

ぬよう慎重に漆を塗りました。


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後日、棹の先頭に装飾品をつける予定です。

カナダでインデイアンから購入した小さな瓢箪

を取り付けようかと思案中です。


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その瓢箪にはかわいい亀が彫刻されています。


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私の遊び心がソロソロ出てきました。

シタールの瓢箪でできた共鳴胴に塗った漆も

ピカピカに乾いたので、子鮎カラー魚拓を切り

抜いて貼り付け、その上に漆を塗りました。

これで世界に一つしかないユニークなシター

ルとなりました。さて、次の作業は:調弦です。


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