旅の最後はMammoth lakesから北に30分程走った場所にあるMono Lake へ足を伸ばしました。

このMono Lake、普通の湖ではありません。76万年前にできた全米でも最古の湖の一つ。盆地にあるため、溜まった水が海へ流れだすことはなく、その結果、塩分濃度は海の2倍以上、海の100倍のアルカリ性を持つ湖となりました。こうした環境のせいで、これだけ広い湖にも関わらず、魚は棲んでいません。Death Valley の春にだけ現れる塩分濃度5倍の小川でもメダカは棲んでいたのに。

ラスベガスレポート

それでは、この湖には命は宿っていないのかというと、
そんなことはありません。この湖には夏になると、数兆匹にも及ぶエビ(brine shrimp)が姿を現し、水際にはこれまたおびただしい数のハエ(alkali flies)がいます。あの黒いものが全部ハエなのかと思うとびっくりしますが、水面の高さをウロウロしているだけで、人が近づくと逃げるし、顔にまとわりついたりはしないので、それほど不快指数は高くありません。

Mono Lakeには毎年数百万羽の渡り鳥がやって来て、
こうしたエビやハエをエサにしているそうです。過酷な環境の湖にもシンプルな生態系が成立してる事に感動します。

このMono Lakeは最近他の事でも注目を集めました。昨年12月、
NASAが発表した内容によれば、このMono Lakeにて従来の生物の常識を覆す発見があったそうです。それまでは、地球上の生物は、炭素、酸素、窒素、水素、リン、硫黄の6つの基本元素にできていると考えれていたそうですが、ここMono Lakeのバクテリアには、リンを猛毒のヒ素に置き換えて生きているものがいるそうだとか。生物は、今まで考えていたものより、さらに多様な形態で存在しているようです。

ラスベガスレポート

なお、写真に見えるものはTufaと呼ばれる石灰岩。水中で反応してできたものが、LA市が流入河川から取水し、水位が低下した結果、水面上に現れたもののようです。しかし、このユニークの湖を守る運動が実り、、1994年にこの湖を守る決定を州が下し、徐々に水位が回復しているとのことです。

一見、何の変哲もない湖でも、生態系や驚きの生物の発見、住民運動など色々とドラマがあるものだなあと思います。