年末年始にチチェン・イツァ遺跡を見てきたことで、夫婦の間はひそかなマヤ文明ブーム。そこで、メル・ギブソン監督の2006年の映画「アポカリプト(Apocalypto)」を観てみました。
主人公はスペイン侵略直前のユカタン半島。村で幸せな暮らしを営む主人公が、マヤ帝国の侵略を受け、必死で逃げ回るという映画。全編マヤ語、出演者は無名の俳優揃いという珍しい映画です。
チチェン・イツァ遺跡のガイドさんからは、時代考証に疑問がある点や、そもそも当時の文献はスペインによって処分されてしまい学問的にもよく分かっていないものを想像で製作している点などを聞いていたのですが、確かにその点は納得です。どうも文明衰退期の退廃的な帝国を描きたかったようなのですが、ちょっと生々しぎるシーンも多く、さもマヤ文明がこんなだったのかと多くの人に誤解されるのは、まじめに研究している人には嫌がられるだろうなと思います。また、当時の広告ではマヤ文明と謳っていたようですが、スペイン侵略直前という時代設定や、儀式の内容的には、アステカ文明と混同しているみたいです。
前半は確かにマヤっぽい世界の話なのですが、後半になると、単なる逃走劇になり、これは必ずしもマヤという設定でなくてもよいのではないか、という点も面白い。逃走劇自体はテンポもよく楽しめるだけに、そもそも、上述のようなケチがつきがちな設定にしなければよかったのにと思いました。
