通勤難民、無事帰宅しました。
ブログネタ:電車の中、何してる?
参加中All About 「マーケティングを学ぶ」 通勤電車はアイデアの宝庫!
ドイツ語の試験の日が日曜日だった。
朝少し遅い電車に乗って、すいている車内で単語帳と教科書の例文に目を通していた。
途中の駅で一つ席をあけて、娘とその母親が座った。
30代だろうか?娘も同じように英語らしき単語帳を開いて目を落としていた。
「今度の試験に合格したら、履歴書に堂々と書けるわね」
「しばらくお仕事していなかったから、お洋服買わなくちゃね」
「難しい試験なんでしょぉーー?」
母親はおしゃべりおばさんのようで、さかんに娘に話しかけていたが、娘は
「あー」とか「うー」とかの程度しか返事をしない。
母親はそれが不満らしくて、どんどんエスカレートして話しかけていた。
娘は見たところ、30代のお引きこもり風な方。
少しふくよかな体型に、構わない格好で化粧一つしていなかった。
が、たるたるした背中に中年の証がしっかり見えていた。
うるさいなー
不覚にも 「ッチっ」とやってしまったかもしれない。
すると、おしゃべり母さんは私に気づいた。
母さんは60代?派手な化粧に娘と同じようにたるたるした背中をしていた。
「あら。こっちも英語ね」
英語じゃねーってば。
「ふぅーーーん」
見るんじゃねーって。
私が少し隠すように教科書を閉じるのをおしゃべりお母さんが追いかける。
「ふぅーーん。そう。へぇ」と納得した。
ほぉ。お母様、ドイツ語だって理解してくれましたか。
「エリちゃん、エリちゃん」
お母様がご息女に話しかける。
「あー?」
めんどくさそうに娘が顔を上げた。
母ちゃんにそっくりな顔じゃん。いや、人の事言えないけどさ。エリちゃん、小学生の子どもが居てもいい歳位。
「あの人も試験受けるみたいよ」
え?今日、英語の試験あったけっか??
「なんか、分かってないみたいだから、エリちゃん、教えてあげなさいよ」
「嫌だよ」
「見てやってよ。表と首っ引きだから」
え?接続法II式過去は動詞の基本形に語尾変化があるから・・・それを表にしてあるのに。
「無理」
エリちゃんは私のほうを見もしないで、また目を単語帳に落とした。
すると、母ちゃんは私のほうを向き直って、気の毒そうにこう言った。
「簡単な英語やっているみたいだからね。うちのエリちゃんが教えてあげられればいいんだけど。
うちの娘は外資系に就職希望なの。今日は大事な英検の試験なの。
ごめんなさいねー。そんな簡単なのにつきあってられないって」
げ。
なんじゃ、そりゃぁ。
英語じゃないんだけどなー。黙っているのも何なので、ちょっと反撃してみる。
「英語じゃなくって、ドイツ語なんですけど(^^;」
すると、母ちゃんも反撃。
「あら、そう、そんな表書いて。ドイツ語なんてダメよ。あーた。そんなんじゃ、就職できないわよ。エリちゃんみたいにイングリッシュじゃなきゃぁ・・・」
そうですか。Deutschじゃダメか。国際的な言語じゃないしね。そもそも仕事には使う気はないんだが・・・。
そうか、そうか・・・・・。
やがて、降りる駅になってエリちゃんの傍を通って彼女のテキストをチラリと見た。
「英検準2級」と書いてある。
今、「準2級」なんてあるんだー。
ちょっとびっくり。
あれ?英検2級って高校の時に選択で英語取った奴は全員取らされていたよねー。
うん。あたしも取ったけど。
そうか。「準2級」ってあるんだ。エリちゃん、就職できるといいね。