自殺サイト殺人事件というのが昔あった。最近の例では座間の殺人事件が記憶に新しいところだろう。犯人の死刑が決まったけれど、死刑の執行まで平均7年というから、それまでは拘置所で精神的・健康的になり、刑の執行を受けるその日まで待つことになる。
あの事件の影響からか、自殺系のサイトの閉鎖が相次ぎ、さらに残っているサイトではやたらと注意書きが増えた。検索エンジンでは最初に自殺を止めるためのサイトが上位に表示されるようになったし、自殺系のサイトでは入るときに新しくWindowが開いて、警告文が出たりする。

実は私も自殺系のサイトに顔を出していたりする。(今なお・・・だ。)
大阪の方の自殺サイト殺人事件や、座間の殺人事件の影響で、そうしたサイトは次々と消滅してはいるものの、それでも未だに残っているサイトは存在する。
ただ、私の個人情報がどこから漏れるかわからない時代なので、そのサイトの名称やURLは、ここでは書かないことをご了承いただきたい。

私が自殺系サイトに顔を出すようになったきっかけは、仕事の成果を上司に全く評価してもらえないばかりか、その上司に人事課課長の前で
「何一つ仕事ができていない!」
と言われたことだった。
それまで私は自分の知らなかったプログラム言語を習得しながら、そしてかなり無理な納期で仕事をこなしてきた。他の人がデータをパソコンに入力するだけで、自動的に集計や報告書などが出るようして、急に本社から押し付けられた3倍の事務仕事をこなせるようにした。
私が毎日パソコンに向かって難しそうな顔をして、何やら不思議なアルファベット(プログラミング言語なのだが)を入力しているのを何もしていないと思っていたらしい。事実、グループリーダーの命令で私はやっていたのであり、仕事の指示は上司からではなく、グループリーダー経由で私に来る。そういう組織だし、事実そうなっている。
が、上司は私が何をしているのかをぜんぜん分かっていなかったらしい。その上、私には最低の人事評価をつけた挙句、その次は人事課長の前であえてそのようなことを言ったのである。
私は愕然とした。
自分が今まで苦労して、無理な納期でも間に合わせてやってきたことなんだんだろうか?
気持ちが一気に落ち込んだ。しかも、当時の私は抗うつ剤で気持ちを持ち上げて仕事に耐えていたのだが、それが一気に崩れ、急に薬が効かなくなった。どんな薬を飲んでも気持ちが持ち上がらないのだ。
更に困ったことになった。私の負の気持ちが暴走を始めたのだ。
「生きていたって・・・」
「死にたい・・・」
毎日、四六時中そのような想いが頭から離れなくなった。
そして何となくGoogleで自殺サイトという文字を検索した結果、今現在時々出入りしているサイトに出会ったのである。
それから数年は経過したが、私が死にたいという気持ちを常に感じなくなるまで、4年もかかってしまった。その気持ちを変えるのに、とあるクリニックのデイケアに1年通ってようやく解放されたのである。
そのサイトは今も形をほとんど変えずに管理者が残してくれている。私も時々そのサイトを覗いて様子を見ているのが、今でも死にたいという人が時々訪れているようだ。私はそのサイトで直接救われたわけではないが、そうした人と出会うととりあえず、話だけは聞いてあげるようにしている。だからといって、こちらから無責任なアドバイスはできない。なぜなら、その人の置かれている本当の意味での状態は文字だけのネットの世界からは見えず、理解することはできないからだ。推測しかできないのだから。

さて、当時の上司はいなくなったが、今の上司も私のことを全く評価してくれない。だから、私も上司のことを評価しないし、信用もしていない。
仕事をしてもしなくても評価が最低ならばしないほうがいいに決まっている。

今の職場は休職を4回した。もう復帰したところで、絶望的だろう。
収入が激減するし、条件が悪いところへしか転職することはできないが、自分の生涯のことを考えると、違う方向へ舵を切る時期が来たのかもしれない。

最後まで読んでくださってありがとうございます。
あなたに、良いことが訪れますように!