庭に キツネノカミソリ が咲き始めたのでそろそろみられるかと思い隣の清瀬市の緑地保全地区に行ってみた。幸いに見頃で林の中に黄赤色の花がたくさん咲いていた。

 

 この花は春に水仙のような葉をたくさん出してやがて姿を消し、夏になると花茎を伸ばして花が咲く。ヒガンバナの仲間だが、今はこうした群生地は少ないようだ。

 

 数は少ないが ウバユリ も咲いていた。大きな花が一対、水平の感じに咲くのが面白い。花の咲く頃には葉がなくなっているので、歯のない姥(老女)に例えて名が付いたというが、実際は葉が付いている株も多いらしく、写真の株にも葉が付いていた。

 

 また林のところどころには ギボウシ の小さな群生も見られた。私が訪ねたのは夕方に近い頃だったが、人影のない林ではヒグラシが静かに鳴き、涼しさを感じさせてくれた。

 

 実はこの林は春にはカタクリとニリンソウが見られるので人がたくさん訪れるのだが、いまは訪れる人があまりいないようなのがうれしい。こうした保全地区がこの近くにはほかにもあるので、都市化の激しい東京では大変貴重な場所となっている。