ムウの激愛、 G君に尽くすわ21





続き〜〜〜〜





ムウ〜〜

(;_;)


待ってろ〜〜

  (T_T)


俺だーー


 G君だーー


助けに来たぞー




おっとクルーを発見。



おもむろに G君は大粒の涙と大声を張り上げて、クルーの関心を引いた。


1人のクルーが近寄って来た。


どうされたんです???


 G君は狂ったように泣き叫び、クルーの声が耳に入らないふりをして、地面に頭を打ちつけながら、

クルーにアピールをしまくった。



ディレクターがその場面をカメラマンに指示して撮らせている。



薄目で確認した G君は放心状態を装って、カメラの前で失神してみせた。


ローカルテレビのアナウンサーが駆け寄って来た。


しめしめ、まだまだ意識を失っておこう。


ディレクターや、アナウンサーが G君に駆け寄り、大丈夫かと声をかけた。


わざと口から泡を吹いて白目を見せた。


カメラがG君を舐め回している。



薄目でそれを確認。



口からおもいっきり吐瀉物を撒き散らす。



カメラがターンする。



お花畑の画像に転換。



放送がしばらくお待ちくださいとテロップを流しまくり。


それに怒った視聴者から催促の電話が鳴りっぱなしになる。



 G君はそれを見越してわざと大袈裟な演出をした。




ディレクターとアナウンサーの表情を確認して、意識を取り戻した役者顔負けの演技をカメラに投じた。



うううう



アナウンサーがどうされましたか??と分かりきった事を聞いている。


そのマイクに向かって、鼻水と涙のミックスで視聴者に訴えた。



あの、あの猫は私のムウ。 



今にも大根と共に死の淵を浮き沈みしている猫の名前はムウですーー



最後は叫び声を高らかにカメラに向かって、そのまま失神。



ディレクターはニヤリと口角をあげ、アナウンサーにウインクした。




アナウンサーも心得たもので、


皆さま、皆さま大変です。


あの大根に乗った猫の主人が現れました。


奇跡です、これは奇跡です。



もう、大袈裟もここまで行ったら楽しすぎる。



今カメラのクルーは、死にかけた猫と大根、それをテレビで見た主人が駆けつけての失神したりとやりたい放題の醜いパフォーマンスに失笑しながらもカメラを回していた。


続くぞ




俺は音声担当なんだが、

あのムウの飼い主は胡散臭いな〜〜




音声担当 (eraboo臨時出演)