私の高温期の検査結果がまだという事と、甲状腺ホルモンの再検査待ち中のため近況報告ではなく講座版として投稿させて頂きます。
昨日生理が来てしまったので、今日は月経困難症についてお伝えしたいと思います。
月経困難症とは??
月経に随伴して起こる症状(下腹部痛、腰痛、腹部の張り、悪心、頭痛、疲労感、脱力感、下痢、食欲不振、憂鬱、イライラなど)の事をいいます。
症状により、日常生活に支障をきたす場合は治療が必要となってきます。
原因
原因が特定出来る器質性月経困難症と原因不明の機能性月経困難症に分けられます。
それでは、詳しく見ていきましょう。
《器質性月経困難症》
・原因
基礎疾患がある。子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫、腹腔内癒着など。
・好発時期
月経前5日前後から月経終了後まで持続する。
・好発年齢
30歳台以降・診断内診による子宮、周辺の付属臓器野の触診、超音波検査など。
・備考
無排卵性月経でも起こる可能性がある。
《機能性月経困難症》
・原因
プロスタグランジン(痛みの原因物質)の過剰分泌による子宮筋の過収縮(収縮し過ぎる)
・好発時期
月経1〜2日目に強く症状が出る
・好発年齢
初経より2〜3年以降
・診断
症状と内診により子宮、周辺の付属臓器に異常がない事を確認する。
・備考
通常は無排卵性月経では起こらない。
症状
主に、下腹部痛、腰痛の頻度が多い。
その他にもお腹の張り、悪心、頭痛、疲労感、脱力感、食欲不振、下痢、イライラ、憂鬱などの症状があります。
治療
機能性月経困難症の場合は、鎮痛剤(カロナール、イブプロフェン、ロキソニン、ボルタレンなど)の使用や、場合によっては低用量ピルの使用も検討されます。
低用量ピルは排卵を抑制する事で子宮内膜の増殖を抑制し生理痛を改善させる働きがあります。
ですが、排卵を抑制してしまうため妊娠を希望している場合は使用できません。
器質性月経困難症の場合は、まず基礎疾患(子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症、腹腔内癒着など)の治療を行います。対象療法は機能性月経困難症と同様になります。
鎮痛剤の種類もたくさんあるので、医師や市販の物を購入する場合でもドラッグストアにいる薬剤師さんに相談してみるのも良いですね。
あとは腰、下腹部を温めるのもおすすめです。
お休みできる日はゆったりした気持ちで体を温めて過ごしたいです。
※アメリカの論文で、低用量ピルの投与がプロラクチノーマ(プロラクチン産生腫瘍:脳下垂体に出来る良性腫瘍)の発生に関与している可能性についても触れられています。
プロラクチンが高いと妊娠にも影響があります。
ですので、低用量ピルも本当に必要かどうかきちんと検討して納得してからの使用をおすすめします。