薄紅に染まる校庭を見上げて
あれか ら幾度目の春と指折り数えた
ソメイヨシノの樹齢と
ほんのひととき過ごす君に
世界中のおはなしをどう伝えよう
黒板だけじゃ足りなくて
壁も 本棚も 天井も
描いては飾ったパラレルワールド
花咲き山から宝島へ銀河鉄道を走らせて
果てしない物語をぎっしりと詰め込んだこの部屋から
お昼休みのシンデレラたちが
キュートな表紙を手にお城へ向かう
昆虫博士にもらったラブレターは
超難解な怪文書
だけど胸いっぱいのぬくもりに心救われたから
パペットでありがとうのキスを贈った
コトバだけじゃり足りないものも
コトバだから描ける無限も
花びらのよう
答えのないクイズの答えを探したくなる
ソメイヨシノの樹齢と
ほんのひととき過ごした校舎
あれから幾度目の春と指折り数えてみる
無邪気に咲く笑顔も
廊下に香る足音も
今年開く花の断片
果てしない旅の途中で
いつか君に逢いたいと思う